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カテゴリー「音楽>楽譜作成(lilypond)」の3件の記事

2015年10月26日 (月)

lilypondを使った移調楽譜作成、楽しい落とし穴

前の記事で、lilypondは移調を簡単にやってくれることを書きましたが、世の中それだけで全て済むほど甘くはございませぬ (・∀・)ニヤニヤ

変ロ長調(♭2つ)で始まっていてロ長調(♯5つ)に転調する箇所がある原曲を・・・『ホ長調(♯4つ)で始まるように移調する』というお題。ココでピンときた方は、楽典の基礎が「応用できる」レベルになっている方でありま〜す(・x・ゞ

変ロ長調からホ長調に移調するためには「\transpose bes e << ほにゃらら >>」で充分なのですが、それをそのまんま♯5つのロ長調の部分にも適用すると、このようになかなか阿鼻叫喚な楽譜wになってしまうんですね〜。

Mughisharpsharp

変ロ長調(♭2つ)からホ長調(♯4つ)に移調するには「♯を6つ増やす」のですが、ロ長調(♯5つ)にそれをそのまま適用すると「♯11個」となってしまい、理論的には間違っていませんが表記的には破綻wしてしまうのでした。それを解決するためには「♯6つは♭6つと読み替え可能」という小ネタを思い出して、♯5つのロ長調の部分では♭を6つ増やして♭1つのヘ長調に移調する必要がありま〜す。1枚めと音符の配置や改行が変わっているところもミソ!

Mughinormal

lilypondを使っていると思わぬ表記が現れて来るときもあり、それにウケつつ音楽の正確な理解もできて、なかなか楽しいですよ〜♪

2015年10月25日 (日)

lilypondを使った移調楽譜作成、基本の基本

無料楽譜浄書ソフト:lilypondを使った楽譜入力→移調の簡単な実例を紹介しましょう!
基本は、\transpose 1 2 << ほにゃらら >> とするだけで、ほにゃららを1から2に移調できるンですよ〜 (`・ω・´)シャキーン

歌を「melody」、歌詞を「lyr」、コードを「chord」、伴奏右手を「upper」、伴奏左手を「lower」、とセットするために、以下のように入力します。慣れていないとこの時点で拒否反応を起こすでしょうが、まぁごめんなさ〜いね〜m(._.)m
(簡略化のため、細かい設定文は削除してます)

%% ==== 歌 ====
 melody
= \relative c' {
 \tempo 4=65 \clef treble \key bes \major \time 4/4
 R1*3 r2 r4 r8 d16 ees \mark \default
 %% (A)
 f4. f16 f~ f8 ees d c c16 bes8. bes8 c16 d~ d4 r8
 f,16 g~ g4 g8 a16 bes~ bes8 g r g16 bes }

%% ==== 歌詞 ====
 lyr
= \lyricmode {
 ふ る さ と へ ー む か う さ い しゅ う に ー の れ ー る ひ と ー は い そ }

%% ==== コード ====
 chord
= \chords {
 bes2 bes/a g1:m bes2 bes/a g1:m
 %% (A)
 bes2 bes/a g1:m ees2 ees/d c }

%% ==== 伴奏右手 ====
 upper
= \relative c'' {
 \clef treble \key bes \major \time 4/4
 bes8 bes, d bes a' d, bes f g' d g, bes g' d bes g
 bes' d, bes f a' d, bes f g' d bes g g'4 r \mark \default
 %% (A)
 bes8 d, bes f a' d, bes f g' d bes g g' d bes g
 g' ees bes g g' ees bes f }

%% ==== 伴奏左手 ====
 lower
= \relative c {
 \clef bass \key bes \major \time 4/4
 bes2 a g2.~ g8 a bes4. c8 a2 g2. r4 \mark \default
 %% (A)
 bes2 a g2.~ g8 f ees2 d }

これで各パートをそれぞれ変数にセットできて、 な元楽譜はこのような楽譜になります。

Atplatformb \score {
  \new ChordNames \chord
  \new Voice \melody
  \addlyrics \lyr
  \new PianoStaff <<
   \new Staff \upper
   \new Staff \lower >>  
 }

あとは、この変数をどう並べてどう処理するかを記述すればよろしい。

以下の
 \transpose bes f' << >>
で、bes変ロ長調 で記述された な元楽譜
を、f'ヘ長調(元 より5度以上上)
に、\transpose移調
した・・・というワケでございました。

\score {
 \transpose bes f'
 <<

  \new ChordNames \chord
  \new Voice \melody
  \addlyrics \lyr
  \new PianoStaff <<
   \new Staff \upper
   \new Staff \lower >>
 >>
 }

これで、音符だけでなくコードまできちんと移調した楽譜ができました(^^)

Atplatformf

2015年10月13日 (火)

lilypond:新時代の楽譜浄書

今週末10月17日(土)は、新潟は三条市の山奥でイタリアン1段チェンバロを使った演奏会、自分で譜めくりできる楽譜を作るのは、楽器の稽古と同じく大切なのでありま〜す(・o・ゞ

・Michelangelo Rossi : Toccata settima
Rossi_settima01

現代はホントに便利な時代で、このように美しい楽譜を無料ソフトを使ってほとんど修正無しで作れるようになってしまいました。無論、ネット上に散らばっているお助け情報を頑張って探し倒す必要はありますが、安価もしくは無料とはそういうことですよね〜(^_-)-★

・Michelangelo Rossi : Toccata settima
Rossi_settima02

この楽譜作成ソフトは『lilypond』と言い、世界中のキレ者たちが寄ってたかって知恵を絞って改良しているもの。基本は楽譜を読み書きするために必要な無数の決まりごとをプログラムの動作に置き換え、それぞれの関係性や優先順位を守って記号を配置するシステムのようですが、ま〜賢すぎて、ごく一部を理解するだけでも十二分に満足できる結果になってくれます。

・Michelangelo Rossi : Toccata settima
Rossi_settima03

入力方法は、ちょっと手強いかな・・・の『テキスト入力』方式。ハニホヘの音名や音の長さを横文字に置き換えて並べて、必要に応じて修飾wをつける「だけ」です。

ハニホヘ16分音符で表記するために・・・c16 d e f
・これのホーヘスラーをかけるためには・・・c16 d e( f)
・さらにスタカートをつけるには・・・c16-. d-. e( f)

要はプログラミング言語の簡単なヤツで直感的な操作とは程遠い(^^;ですから、好き嫌いはかなり別れそうですね〜。音符などの配置は一意的に決まっているワケではなく、手直しする都度プログラムが計算し直してPDFとして吐き出してくれるものですから、とりわけ移調などには絶大なる威力を発揮します。譜めくりしたい場所に \pageBreak を置けば改ページOっK〜(・o・ゞ

使うヒトはとっくに使っているlilypond、さぁ、挑戦してみませんか?
 →こちらからどうぞ〜^^

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