ゴダール「20の小品, op.58」の第6曲『小さなカノン』を、1905年製プレイエル3bisピアノ(85鍵)で
ゴダール/Godard(1849-1895) の「20の小品, op.58」の第6曲『小さなカノン』を、高崎はアトリエミストラル所蔵の1905年製プレイエル3bisで弾きました。ちょっと前に同じ曲を国産BELTON(ベルトーン)のアップライトで弾いたのを出しましたが、今回はゆっくりバージョンです。
作曲のゴダールはつい先年亡くなった映画監督として知られるゴダールとは別人、多作家の天才として鳴らし、かつては『ジョスランの子守唄』という誰もが知る通俗名曲の作曲者として知られていました。この『ジョスランの子守唄』は、オペラ『Jocelyn, op.100』の中の一曲で、戦前にはフツーに蓄音機で聴かれていたんですよ〜、YouTubeにも昭和6年吹込で藤原義江が近藤朔風の詩に乗せて歌っている音源が上がっています。
「カノン」とはある旋律をそのまま追いかけさせる形式の曲で、まぁ『かえるの歌』や『パッヘルベルのカノン』がフツーに知られていますね〜。バッハの有名な『ゴルトベルク変奏曲』も実は3の倍数の変奏がさまざまなカノンになっていたりします。「カノン」は単純に「同じ旋律が追いかけていく」というカタチだからこそ、表現者たる作曲家にとって技法やら工夫やらを織り交ぜるために格好の材料なんだろうなぁと思います。
このゴダールの『小さなカノン』は1オクターヴ下で1拍遅れさせるという単純明快な作りで、何回か聴けばなるほど〜と膝を打つようなおしゃれな曲ですよ〜。「カノン」は弾く方にとっても耳やアタマの使い方の試金石なのでチト怖い・・・というのはココだけのハナシw
*速めがこちら、国産のBELTON(ベルトーン)のアップライトピアノです。
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