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カテゴリー「音楽>作曲家>中国人作曲家」の3件の記事

2019年7月29日 (月)

吴 祖强・杜 鸣心『水草舞』(バレエ《魚美人》のための音楽から)を、1894年ベーゼンドルファー社製ピアノ(ウィーン式アクション/85鍵)で

文化大革命前夜の1959年に北京で初演されたバレエ《魚美人》のための音楽から『水草舞』を、ウィーンアクションの1894年製ベーゼンドルファーで弾きました。

バレエ《魚美人》のための音楽は、戦後にソビエト連邦のチャイコフスキー音楽院で作曲を学んで北京の中央音楽院で教鞭をとったエリート作曲家、吴 祖强/Wu Zuqiang(1927- )と、杜 鸣心/Du Mingxin(1928- )の合作です。バレエ《魚美人》は民間伝承に基づいた作品で、1959年に北京で初公開されました。古典的なバレエ構造を参考にして中国の神話を表現しようとする試みで製作され、中国の民族舞踊の素材を幅広く吸収し、表現方法やキャラクターの特性を革新し、中国のダンスドラマの発展に貢献した重要な作品とのことです。

このバレエ《魚美人》のための音楽はなかなかの名曲ぞろいで、単独で演奏される曲も少なくありません。そのなかでもこの『水草舞』は、いかにもそれらしい雰囲気と東洋人である我々日本人にとってすぐわかる中国情緒に溢れたまことに美しいピアノ曲です。こんな美しい曲、中国国内だけにとどめておくのはもったいないですぜよ (・o・

まぁ、100年前に作られたウィーンのピアノで現代中国のピアノ曲を演奏する必然は全く全然これっぽっちもwございませんが。狭量なオリジナル絶対至上主義は偉大な方々wにお任せいたしましょう。どうぞお楽しみくださいませ〜! ヽ( ̄▽ ̄)ノ

2019年7月19日 (金)

王建中(1933-2016)《云南民歌五首》から第1曲『大理姑娘』を、100年前の豪華棚つきリードオルガンで

ボストン近郊の Bridgewater で1930年代始めまで頑張っていたパッカード社1905年製の大型棚つきリードオルガンを使って、主に上海音楽学院で活躍し、中国的なピアノ曲を数多く残した王建中/Wang Jianzhong(1933-2016)作曲の「云南民歌五首」から第1曲『大理姑娘/Dali Girl』を弾きました。

この手の大型棚つきリードオルガンは100年ちょい昔の北米にはごく普通にあった楽器です。これ、パイプオルガンに匹敵するくらいに派手に見えますが、実は普通のリードオルガンの上に豪華な装飾棚を載せているだけ(しかも意外と軽いw)なので、構造や機能自体は普通のリードオルガンと一緒と考えて差し支えないのでした。見た目で身構える必要は全〜然ないんですよ〜(・o・ゞ

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中国のピアノ/鋼琴曲は各地に伝わる民謡を題材にしている曲がかなり多いようです。かの国の多様性がすさまじいのはご存知の通り、民謡の題材に事欠かないのは容易に想像できますね〜。その多種多様な民謡に20世紀の西洋音楽の一つの方向である色彩感にあふれる和声付けを行って、素朴な方向にしてみたり技巧を誇示した方向にしてみたり、なかなか素敵な世界なんですよ〜 (`・ω・´)

この「云南民歌五首」は中国南部山岳地帯の雲南省の民謡を題材に、文化大革命以前の1958年に編曲されました。この動画で弾いている第一曲『大理姑娘』は同じ旋律が現代にも伝承されています。大理は雲南省の交通の要衝、その昔に大理石の産地であり、それが漢字表記の「大理石」の語源になっているとのことです。

リードオルガンは足技で空気の送り方をけっこう自由にコントロールできる楽器で、一般的に不協和とされている2度の「ぶつかり」を強めたり弱めたり(こんな安直な表現じゃないんですがネw)して印象的に表現できます。この動画ではそれを活かすために指定のテンポより遅めに弾きました。こんな悪知恵を試してみるのは愉しい愉しい。

100年前の北米のリードオルガンで現代中国のピアノ曲を演奏する必然は全く全然これっぽっちもwございませんが。オリジナル絶対至上主義は偉大な方々wにお任せいたしましょう。どうぞお楽しみくださいませ〜! ヽ( ̄▽ ̄)ノ

2019年7月11日 (木)

王建中(1933-2016)《云南民歌五首》から第2曲『跟哥』を、フレンチクラヴサンで

高円寺北口から10分程度の閑静な住宅地のど真ん中にある「ソフィアザール高円寺バロック」所蔵のフレンチクラヴサンを使って、主に上海音楽学院で活躍し、中国的なピアノ曲を数多く残した王建中/Wang Jianzhong(1933-2016)作曲の「云南民歌五首」から第2曲『跟哥/Follow Elder Brother』を弾きました。

このクラヴサンは多彩極まりない才人の 永野光太郎氏 が2018年末に納入した楽器でようやく半年経ったばかりですが、音響振動に対する反応が抜群に良く、いわゆるエージングが進むわ進むわでいつも仰天させられています。
・永野光太郎オフィシャルサイト:https://oratokoratok.jimdo.com

中国のピアノ/鋼琴曲は各地に伝わる民謡を題材にしている曲がかなり多いようです。かの国の多様性がすさまじいのはご存知の通り、民謡の題材に事欠かないのは容易に想像できますね〜。その多種多様な民謡に20世紀の西洋音楽の一つの方向である色彩感にあふれる和声付けを行って、素朴な方向にしてみたり技巧を誇示した方向にしてみたり、なかなか素敵な世界なんですよ〜 (`・ω・´)

この《云南民歌五首》は中国南部山岳地帯の雲南省の民謡を題材に、文化大革命以前の1958年に編曲されました。この動画で弾いている第二曲『跟哥』は、雲南省の弥渡地方に伝わる《送郎》が原曲とされていますが、ネット上にはそれらしき音源は見つけられていません。

この素直に鳴り響くチェンバロで8フィート弦と4フィート弦を重ねて試してみたところ、なかなかイイ感じの民謡な味わいが出ました。実は指定のテンポはもっと速いのですが、このチェンバロの豊かな響きを味わっていただきたく、遅めに弾きました。こんな悪知恵を試してみるのは愉しい愉しい。ヒストリカルなチェンバロで現代中国のピアノ曲を演奏する必然は全く全然これっぽっちもwございませんが。オリジナル絶対至上主義は偉大な方々wにお任せいたしましょう。どうぞお楽しみくださいませ〜! ヽ( ̄▽ ̄)ノ

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