1970年代後半製らしき EARL WINDSOR W114 で、サティの『嫌らしい気取り屋の3つの高雅なワルツ』から、第2曲『彼の鼻眼鏡』を弾きました。例によっての ピアピット のピアノですよ〜(*´-`)
*ピアノ工房ピアピット(千葉県印西市)
ピアノは本気で直せば古いピアノでも必ずよみがえります
http://www.piapit.com/repair.html
EARL WINDSOR は、浜松の中堅メーカー:フローラが高級機種という位置づけで部品そして材料にこだわって作っていました。この個体はオーバーホールまでしなくてイイかな、という判断で徹底したクリーニングと再調整のみでかっちりと仕上げられていました。
このいかにもサティな『嫌らしい気取り屋の3つの高雅なワルツ』ちぅ皮肉を効かせた題名にどのような意味が込められているかはさておき、単純かつなかなかに楽しい曲です。第2曲のオリジナルの題名は単なる『彼の眼鏡』なのですが、嫌らしい気取り屋だったらやっぱり『鼻眼鏡』でなくっちゃですよね〜(・o・ゞ
ひさびさに印西市のピアノ修理工房ピアピットでの動画しぅろくのおしごと〜 (*´-`)
※この楽器は、今、島村楽器ピアノショールーム八千代店で展示ちぅですよ〜♪
オーバーホールのみならずピアピットお得意のカスタム塗装の集大成な一品ですぞ。現代ピアノの象徴たる鋳物のフレームそして本体、譜面台にまさかの桜吹雪っぽいデザインを散らした YAMAHA G5 です。修復したての楽器はいかにも若い感じで音色も華やかで元気なことが多いのですが、小一時間音出しをして「血のめぐりを良くした」結果、重厚な低音を楽器から引き出せてホッ。映像では桜吹雪の美しさはなかなか伝わりづらいですが、実物はか〜なり美しいです。ワタクシこの楽器の下塗りの段階から目にしているので、この凄さを目の当たりにしてちょ〜っと感動でございましたぜ (`・ω・´)
*ピアノ工房ピアピット(千葉県印西市)のチャンネルです
ピアノは本気で直せば古いピアノでも必ずよみがえります
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E.サティ(1866−1925)作曲
『冷たい小品集/Pièces froides』第2集『3つのゆがんだ踊り/Danses de travers』から、第1曲
ジムノペディやグノシエンヌに見られるように、同じパターンを少しずつ変えて行く語法はいかにもサティっぽいですね。そして前触れもなくオモシロい展開をぶっこんできてw知らん顔を決め込むところ、まさにサティの面目躍如ではないでしょうか。
サティ(1866−1925)による、3曲ずつからなる2集の計6曲からなる『冷たい小品集/Pièces froides』から、第2集『3つのゆがんだ踊り/Danses de travers』の第1曲を、いつもの1894年ベーゼンドルファー製ウィーンアクションのピアノで弾きました。
この『冷たい小品』は1897年に作曲されており、まさにウチの1894年ベーゼンドルファーと同時代の作品でありま〜す。ウィーンアクションのベーゼンドルファーでサティを弾く文献学的必然性は全くございませんが、この時代に押しも押されもせぬ一流メーカーとして名を馳せていたのがベーゼンドルファーですから、同じ時代の曲に大きな説得力を与えるのもまた必然と思います。
ジムノペディやグノシエンヌに見られるように、同じパターンを少しずつ変えて行く語法はいかにもサティっぽいですね。そして前触れもなくオモシロい展開をぶっこんできて知らん顔を決め込むところ、まさにサティの面目躍如ではないでしょうか。
この1894年製ウィーン式アクションのベーゼンドルファーは、「霊性を備えた楽器」という意味を十全に残していた時代のお道具ですから、とりわけこの曲のように不思議な曲では威力を存分に発揮してくれます。単純に音色の美しさというだけでなく、多彩に何層にも折り重なった響きの美しさを際立たせてくれるんですよ〜(・ω・ゞ
サティ(1866-1925)の『貧者の夢(1900年)』を、サティが生きていた1911年製(85鍵)のプレイエル 3bis(トロワビス)型ヴィンテージピアノで弾きました。
も〜、この曲名、ワタクシのためにあるような(・o・ゞ
のっけからの長い休止符がびっくりですね〜。一拍がおおむね一秒のこの曲で一小節半の休止符が書いてあり、つまりは曲が始まったばかりのタイミングでなんと6秒もの休止が指定されているという、1900年当時はおろか、現代でも相〜当に渋いw指定ではないでしょうか。しかも曲調はとにかく単純なコラール調で、ピアノで表現するのがこれまた非常に難しかったりします。サティ自身のイメージとしてはオルガンでのコラールでしょうが、打弦楽器であるピアノの宿命として「打撃音→楽音の減衰」の繰り返しにとにかく悩ませられ続ける、まことに難しい曲でありま〜す。
このピアノはさいたまピアノ工房が2011~2012年にかけて中身をオーバーホール、外装を2016年に再塗装しているので、歳はとっていますが新しい感じになっています。それでいながら古い楽器のファジーな奥深さwはちゃぁんと残っているという、昔の楽器に寄り添って真摯に修復作業を行える稀有な工房がさいたまピアノ工房です。
・さいたまピアノ工房: http://saitama-piano.main.jp/
(追記)2017.10.11. Facebook上で、ありがたいご指摘がありました(^^)
この曲は弟子によって楽譜が見つけられて「遺作」として出版されたのですが、実はマスネの曲のパロディーで、キャバレーで誰もが知るパクリとして披露されたものとのことです。う〜む、不勉強でした〜m(._.)m
今日(7/1)は、フランスの奇人/鬼神、サティ(1866−1925)の命日ですよ〜。
サティの『ゴシック舞曲(1893年):我が魂の大いなる静けさと堅固な平安のための9日間〜祈祷崇拝と聖歌隊的協賛〜』を、サティが生きていた1905年製(85鍵)のプレイエル 3bis(トロワビス)型ヴィンテージピアノで弾きました。
サティは生涯一度だけ大恋愛をした、とされており、半年の間に書いた手紙はなんと300通以上。その激情がはじけ飛び、祈りと精神安定のためにこの『Danses Gothiques』が作曲されたと言われています。
このピアノは高崎のアトリエミストラルの楽器、ここはもともと信用金庫の建物だったせいかとにかく堅固で音が全て跳ね返ってくるような雰囲気で、およそ日本離れした音響を誇ります。外の音は多少聞こえますが、サロンコンサート会場としての質は優秀と思います。このサティが生きていた時代に作られたこのピアノ、豊かな音響空間でかなりイイ感じに育っています(・o・ゞ
今日(5/17)はサティ(1866-1925)の誕生日ですよ〜。
『干からびた胎児(1913年)』から第二曲『無柄眼類の胎児』を、サティが生きていた1911年製(85鍵)のプレイエル 3bis(トロワビス)型ヴィンテージピアノで弾きました。この曲、ショパンの葬送行進曲のパロディになっております故、サティの誕生日に紹怪するのにふさわしい曲でしてねん(・o・ゞ
サティは変わり者ぞろいのパリの音楽家wの中でも特別に異彩を放っておりますね。この曲は一聴してわかるように、ショパンのピアノソナタ第二番の第3楽章である有名な葬送行進曲のパロディです。そして中間部には<シューベルトの有名なマズルカからの引用/Citation de la célèbre mazurka de SCHUBERT>という註釈がありますが、そもそもシューベルトはマズルカを一曲も書いていないという (。_°)? (°_。)? アレ?
ふむ・・・シューベルトはウィーン生まれでウィーンで活躍した作曲家でポーランドの舞曲であるマズルカは一曲も書いていません。対してショパンはポーランド生まれでパリで活躍した作曲家でポーランドの舞曲であるマズルカが最も独創的かつ素晴らしいという定評があり、しかもマズルカの曲数が最も多いのです。
これをうがって解釈してみると・・・シューベルトのあり方は単純に極めて普通で当たり前の姿で、ショパンのあり方もまた故国を忘れぬという意味では極めて普通で当たり前の姿。ただしショパンの場合は異国にあって異国で活躍しつつ故国の象徴たるマズルカで超一流の評価を得ていたワケですから、実は超弩級の強い意志の持ち主であると同時に超弩級のひねくれ者だったに相違ありません。サティがどちらのあり方に強い共感を抱いたかは明らかで、ひょっとしてひょっとするとシューベルトのような「普通で当たり前の」あり方(これまたサティはわざと一面的な見方をしたなぁと思いますね〜w)なんて葬り去っちまえ〜! という意思が込められているのではないでしょうか。ヤリ玉に挙げられちまったシューベルトにとっちゃぁ全くもってイイ迷惑でしょうけどねんw
・・・いやいやいや、ワタクシも共感しますぞ(・x・ゞ
なお、ここで使っているプレイエルピアノはさいたまピアノ工房が2011~2012年にかけて中身をオーバーホール、外装を2016年に再塗装しているので、歳はとっていますが新しい感じ。それでいながら古い楽器のファジーな奥深さwはちゃぁんと残っているという、昔の楽器に寄り添って真摯に修復作業を行える稀有な工房がさいたまピアノ工房です。
・さいたまピアノ工房: http://saitama-piano.main.jp/
Soundcloud 紹介、第3弾もサティです。生誕150年もあと二ヶ月ですし(・o・ゞ
サティはグノシエンヌを6曲書いている、というのが通説ですが、実は第7番として出版された曲がございます。モトはと言えば、劇付随音楽になるハズだった『星たちの息子/Le fils des ètoiles』の第1幕の一部、かつ、ピアノ連弾曲『梨の形をした3つの小品』の第1番(この小品は「3つの小品」という題名でも実際には7曲なので、第1番=第3曲という楽しいネタもあるのですがw)にも転用されている・・・という、なかなか複雑な来し方の作品です。
サティ(1866-1925)『グノシエンヌ第7番』
2016.1.31. 高崎、アトリエミストラル
ペトロフ P118D1 アップライトピアノ:筒井 一貴
Soundcloud 紹介第2弾は、ちょいとキテレツなネタです。
サティは1866年生まれですから、現代ピアノの時代の作曲家。その『グノシエンヌ第6番』を、音域6オクターヴの1820年代のウィーン式アクションのフォルテピアノで弾いています。いわゆる「オリジナル」ということを厳密に語るとほぼ暴挙に近いですが・・・「楽器の響き方の性格」を考えると、現代のピアノで弾くよりもよほど「味」が生まれるのは必定。
気がついてしまったのが運の尽きwで、やってみないワケには行かなくなってしまいましてネ。グノシエンヌの中でもサティらしさが際立っているこの「第6番」の雰囲気が、より独特になってくれました(・o・ゞ
サティ(1866-1925)『グノシエンヌ第6番』
2016.2.16. 池袋、自由学園明日館 ラウンジホール
1820年製 グレーバー ウィーン式フォルテピアノ:筒井 一貴
本日(7/1)は、今年生誕150年を迎えているサティ(1866-1925)の命日でありま〜す。
先日2016年6月5日に高崎のアトリエミストラルにて行ったオールサティプログラムの演奏会の実況録画より、およそサティマニアしか知らないであろうw秘曲中の秘曲『星たちの息子 "Le fils des étoiles" 〜全曲版〜』です。・・・演奏時間63分ですので、心してどうぞ(・o・ゞ
『星たちの息子 "Le fils des étoiles" 〜全曲版〜』は全3幕からなる戯曲にサティが音楽をつける予定だったところが戯曲作者との意見の違いで頓挫、サティが後年独自にピアノソロで曲を書き上げ、それが死後発見された・・・という作品です。総演奏時間60分を超える大作で、サティ最長の作品と言えます(有名な『ヴェクサシオン』は繰り返しの回数が840回と多いだけの元ネタとしては「短い」作品ですからね〜www)。『星たちの息子』各幕への前奏曲は普通に出版されていて演奏も録音も多数存在しますが、この「全曲版」の存在はごく限られた人にしか知られておらず、2016年にベーレンライター社がようやく出版したことでこれから少しずつ知られて来ることになる・・・かもしれません(無理かなぁw)。
ここで使っているピアノは、アトリエミストラル所蔵の1905年製プレイエル・・・すなはち、正真正銘、サティが生きていた時代の文化の薫り高きパリで作られた楽器。現代とはそもそも「人間の生き方」自体が全く異なる時代の逸品が今なおそのままの姿で生き残ることはございませんが、この楽器は奇跡的に弾き方次第で昔の空気を蘇らせられる楽器です。
動画による記録では当日の雰囲気のごくわずかしかお伝えできませんが、楽しんでくださると嬉しいです!m(._.)m
サティ(1866-1925)星たちの息子〜全曲版〜
2016.6.5. 高崎、アトリエミストラル
1905年製 プレイエル 3bis グランドピアノ:筒井 一貴
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