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カテゴリー「音楽>作曲家>Haydn」の6件の記事

2020年9月24日 (木)

ハイドン『ソナタ Hob.XVI:6 ト長調』から第3楽章を、1894年ベーゼンドルファー社製ピアノ(ウィーン式アクション/85鍵)右ペダル踏みっぱなしで

いつもの1894年ベーゼンドルファー製ウィーンアクションのピアノで、ハイドン『ソナタ Hob.XVI:6 ト長調』から第三楽章を、最初っから最後まで右ペダルをベタ踏みしっぱなしで弾いてみました (`・ω・´)
*この曲、10月10日14時怪演のチェンバロ演奏会:バロック方面から風来たる ACT.2 で弾きますよ〜^^

ハイドンやモーツァルトの時代のフォルテピアノのダンパー機構はまだまだ「膝レバー」であったと信じられて疑いないようですが、実はかなりの割合でもっと古い「ハンドストップ(=手動式)」という機構だったのです。ということは細かいペダル操作は全く不可能で、ダンパーを上げるなら上げっぱなしで下げるなら下げっぱなし、という使い方しかできなかったのですよ〜。まぁそれを現代の楽器に無批判で使うのは愚の骨頂ではあるのですが、この1894年ベーゼンドルファー製ウィーンアクションのピアノは1820年代シューベルトの時代の雰囲気を十全に残しており、それならば試したくなる、ってぇのは悪知恵(悪ノリとも言うw)なオトコのコとして当然の姿でありま〜す。どうぞご期待くださいませ〜。

「ペダルは耳で踏め」とようやっと最近目にする機会が増えてきたように感じます。コレ、とっても大切な意識の持ち方なのですが、その肝心の耳の使い方というのは極めて個人的な感覚ですからそもそも伝えることが不可能であり、だからこそ抽象的な「ペダルは耳で踏め」という一見矛盾した珍しい言葉に教える方も教わる方もすがりたくなってしまうのではないでしょうか。気づいていない感覚に気づいてもらうためには美しさばかりを説いても意外と無駄で、「うへ〜、コレやっちゃダメだわ〜w」という気にさせて自力で工夫したくなるように仕向けるぐらいしかできないと思っておりまして、実はこの「右ペダル踏みっぱなしの刑」はペダリングを失敗したらどのように悲惨な状況に陥るかを伝えるために有効なのではないかなぁと思っております。まぁ良い子は真似しちゃいけませんw

いつだったかどなただったか忘れましたが、偉いピアニスト先生とご一緒して意気投合したとき、ナニかの曲でうっかり僭越にも「ココはこんな感じで少し濁らせた方が膨らんで聴こえますでしょ」と言い放ってしまったのですが、その大先生は「ワタシはアカデミックな立場だからそういうことはやらないんです」と仰り放ちwましてな。なんぢゃその日本でしか通じない薄っぺらいプライドは、と一気に興ざめしたワタクシはなんとなくフェイドアウトを成し遂げたのでありましたとさ |彡 サッ

2019年10月10日 (木)

ハイドンの『ソナタ Hob.XVI:20 ハ短調』から第二楽章を、バッハアカデミー(大宮公園)の1927年製ベヒシュタインL型(165cm)で

大宮公園の「バッハアカデミー」主宰の山田康弘氏が「ドミソを弾いただけで惚れ込んだ」・・・という、まさに運命的な出会いをした1927年製のベヒシュタインL型(165cm)を使って2019年10月5日におこなった演奏会:古き佳き時代をめぐる旅路 の実況録画です。ハイドンの中期の傑作と言われる『ソナタ Hob.XVI:20 ハ短調』から第二楽章を、最初っから最後まで右ペダルをベタ踏みしっぱなしで 弾いていてみました (`・ω・´)
・バッハアカデミー:http://www002.upp.so-net.ne.jp/bach/

ハイドンやモーツァルトの時代のフォルテピアノのダンパー機構は「膝レバー」であったと信じられて疑いないようですが、実はかなりの割合でもっと古い「ハンドストップ(=手動式)」という機構だったのです。ということは細かいパダル操作は全く不可能で、ダンパーを上げるならしばらく上げっぱなし、という使い方だったのですよ〜。まぁそれを現代の楽器に無批判で使うのは愚の骨頂ではあるのですが、古いベヒシュタインという音それぞれが混ざらずに別れて聴こえるピアノを弾く機会に恵まれたのならば試したくなる、ってぇのは悪知恵(悪ノリとも言うw)なオトコのコとして当然の姿でありま〜す。どうぞご期待くださいませ〜。

つくづく思いますが、楽器って新しい古いに関わらず「出会った必然」を耳にすることが少なくなく、なんだかわからないですが「単なるモノ」ではない存在なんですよね〜。まぁ現代の工場で作るような楽器に比べれば、古い楽器の方が作り手が込める手の力そして意思の力ははるかに強かったであろうことは容易に想像できますし、古い楽器の方が「いろんな運命」を感じることが多いような気もしますが、電子楽器の周りであっても「出会いの感動」はちゃぁんと存在しているようです。このベヒシュタインL型がバッハアカデミーにやってきたのは2018年4月とのこと、1年半を経て空気にもなじんできたことでしょう、光栄にもお声をかけていただけて演奏会ができました。古いベヒシュタインで良い修復がされているようで、古臭い音色ではなく現代的に平板になりやすい(おっとw)わけでもない、という素晴らしい楽器です。

 

2017年5月31日 (水)

ハイドンの命日によせて『ソナタ ハ短調 Hob.XVI/20』から第1楽章を、1978年製ベーゼンドルファー170cmで

今日(5/31)は、ハイドン(1732-1809)の命日ですよ〜。

ハイドンはピアノ弾きにとって単なる行きずりの作曲家wになってしまうことが少なくなく、あの「ソナチネアルバム」や「ソナタアルバム」で限られた数曲に触れるだけ、というおつき合いが少なからず。まぁそれも人生ですが・・・古い人間としてはお節介をしたくなるモンでございま〜す(・o・ゞ

実にロマンティックな傑作『ソナタ ハ短調 Hob.XVI/20』の第1楽章を、これまたはんなりと魅力的な音色の1978年製のベーゼンドルファー170cmモデルで弾いた動画です。この楽章のラスト、左手に前触れもなくオクターヴの連打が出現しますが、この処理次第で演奏の生死が分かれるほどに大切な部分ですよ〜 (`・ω・´)シャキーン

この1978年製170cmモデルはヤマハに買収される前のベーゼンドルファーの日本総代理店:日本ベーゼンドルファーに在籍していた福田夫妻が切り盛りする、掛川市の「Gala工房」の楽器で、ベーゼンドルファー独特の風情がとっても心地良いピアノでした。・・・4年前でチト恥ずかしいのですがσ(^_^;;;

Gala工房:http://gala-kobou.jp/
Gala工房経営者インタビュー:http://www.business-plus.net/interview/1207/364711.shtml

2017年3月31日 (金)

ハイドンの生誕祭によせて "ソナタ ホ長調 Hob.XVI:31" の第1楽章を、高橋靖志氏によるクラヴィコードで

今日(3/31)は、ハイドンの誕生日ですよ〜。
ハイドンにも鍵盤楽曲はぎょ〜さんございますが、モーツァルトほど知られていないのがか〜なり残念で。

ソナタ第46番と言われることが多そうwな Hob.XVI:31 ホ長調の第1楽章新潟の製作家:高橋靖志氏による5オクターブのクラヴィコードでどうぞ!(5年前の動画で御免w)

クラヴィコードは基本的に個々人が音楽と向き合うための楽器で歴史の表舞台にはなかなか登場しませんが、昔の音楽の世界では基本の基本として大切にされていたフシがあります。現代ではこのような楽器はもはや一部マニアックな好事家wだけのものとなってしまいましたが、実は古典鍵盤音楽を知る上で欠くことのできない楽器がクラヴィコード。この世界を知らずして現代ピアノを弾いても意味ないハズなんですけどね〜 (`・ω・´)シャキーン

もともと音量が非常に小さい楽器ですので、ノイズがまぁ気にならない程度の音量に抑えて少し能動的に「聴こう!」と念じながらw聴いてくださいませ〜(・o・ゞ

2014年11月23日 (日)

「古典鍵盤楽器徒然草 壱 〜手動ダンパー装置の可能性〜」ライヴ録画/ハイドン:ソナタ Hob.XVI/20 第2楽章

2014年11月20日「古典鍵盤楽器徒然草 壱 〜手動ダンパー装置の可能性〜」のライヴ録画です。ハイドンのソナタ Hob.XVI/20(1771年)第2楽章、ルイ・デュルケン(一時期シュタイン製と見做されていた)1790年モデルのピアノでダンパー全開放&バックチェック取り外しで弾きました。18世紀中ごろには手動ダンパー&バックチェック無しのピアノは珍しくなく、このような演奏の可能性は無視するべからず、という主張をこめた演奏会でした。




・・・現代ピアノ人の一般的感性からすると右ペダル踏みっぱなしでは音楽になる<はずがない>でしょうが、18­世紀のピアノには手動ダンパー装置のものが全く珍しくなかった、という史実は現代人の感覚とは無関係に厳然と存在します。このようなピアノでは、ダンパーを「下げっぱなし=現代ピアノの右ペダルを踏まない状態!」にするか「上げっぱなし=現代ピアノの右ペダルを踏みっぱなしにする状態!」にするか、の奏法以外は原理的に不可能です。


実は、右ペダルを踏みっぱなしにした状態でのいわば「音が響き倒すw感覚」を知ることは「響きを感じ取る耳」を強制的に養うことに他ならず、ごく一部の古楽器マニア­だけの感覚にしておくのはもったいないかも知れません (`・ω・´)シャキーン
・・・なにしろ、欧羅巴の教会では残響4〜5秒なんて当たり前(もちろん短いところもありますが)。音楽家に限らず、皆がそういうところに毎週日曜に礼拝に行ってオルガンが「響き倒す」状況を体感している人種の音楽がいわゆる<クラシック音楽>であること、基本的に音が響かない環境にいる日本人に対してもっと強調されてしかるべきではないでしょうか(・o・ゞ
自分の観察では「音が響く」という現象は「大きな音がする」という理解をされることが多い気がしてならないのですが、そんなに単純な理解では全く追いつかないことも強調したいところでありま〜す。


そして、バックチェックというハンマーのアバれ防止装置も安定した演奏のためには不可欠と思われていますが、18世紀のピアノにはバックチェック無しのものも珍しくなかった、という史実も現代人の感覚と無関係に厳然と存在します。このようなピアノでは非っ常〜にコントロールが難しいのですが、音の美しさや滑らかな表現の可能性など、見返りに得られるものはかなり素晴らしいものである気がします。


Joseph Haydn (1732-1809) - Sonata Hob.XVI/20(1771) in c minor, 2mov. played on a copy of Louis Dulcken piano (damper completely off)
recorded live on 20 Nov. 2014 at the Room1925 of JIYU GAKUEN MYONICHIKAN, Tokyo, JAPAN


I played this copy of Louis Dulcken piano without damper change.
The hand-damping mechanism is not so uncommon in the 18th century but it becomes very unusual now, of course.
Playing with long free-damper in hand-registered damping manner is very interesting for every keyboard players, not only for early music manias. It forces us to have better sense of ears !

2014年9月15日 (月)

チェンバロin古民家カフェ 〜『傳七茶屋』オープン記念〜@新潟

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3年前の新潟県三条市7.29水害で床上浸水して大きな被害を受けた、築80年余りになる店舗兼住宅。それを素敵な仲間たちと共同の手作業で少しずつ復旧して整備を進め、この7月5日にオープンしたギャラリー&カフェが「傳七茶屋」です。
たまたま、ここのオーナーの若林さんとチェンバロ&クラヴィコード製作の高橋靖志さんが知り合いで筒井もお会いしたことがあるというご縁のおかげで、オープニングコンサートを開かせていただけました。

2014年9月15日(月祝)14時開演(13時半開場)
新潟県三条市(旧下田村)、傳七茶屋(三条市北五百川88-1)
ハイドン (1732-1809) ソナタHob.XVI/6 ト長調 より、第3楽章
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