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カテゴリー「音楽>作曲家>Merikanto」の5件の記事

2022年9月10日 (土)

遠州楽器制作株式会社、ENSCHU E121-P2 新品で、メリカント『ワルツ・レント, op.33』を

遠州楽器制作株式会社、ENSCHU E121-P2 新品で、メリカント『ワルツ・レント, op.33』を弾きました。

遠州楽器制作株式会社は、日本の新しいピアノメーカーです。かつて日本では浜松を中心として百社以上のピアノメーカーがありましたが、現在は最大手以外はほとんど全滅して日本のピアノ制作の伝統が途絶えてしまったかに見えますが、ぎりぎりのところで踏みとどまったのが何よりも嬉しいことと思います。MADE IN HAMAMATSU の誇りを持って、安かろう悪かろうでなく「柔らかく美しい音色のピアノ」を作り続けようというその意気や良し!
・遠州楽器制作株式会社: https://enschu-gakki.co.jp/

なお、ロゴ周りの木目は例によってのピアピットの渡辺さんによるカスタム木目塗装仕上げですよ〜(・o・ゞ

2022年6月 5日 (日)

BELTONのアップライトピアノFU33W(1976年製)で、メリカント『ワルツ・レント, op.33』を

フィンランドの作曲家、Oscar Merikanto(1868-1924)による『ワルツ・レント/Valse Lente, op.33』を、昭和51年(=1976年)納入調律という調律カードが入ったBELTONのアップライトピアノFU33W(Serial No. 303xx)で弾きました。

このピアノ、形式が「FU33」でウォルナット仕上げなので「W」が付けられているんだろうなぁと推測。この個体は某教会の所有で、調律カードを読み解くと2002年までは数年おきに手を加えられていたようですがそれから20年近く放置されていた由。そのワリには状態がまともで調律しただけでそれなりに豊かな響きが蘇ったのが僥倖で、2022年6月4日にごく小規模で行ったミニコンサートの実況録画でございます(*´-`)

BELTONは古き佳き時代の国産ピアノ、日本のピアノ製作のメッカであった浜松の冨士楽器/ベルトーンピアノ研究所で作られています。このベルトーンという名称は芸大教授でピアニストであったレオニード・クロイツァー/Leonid Kreutzer(1884-1953)氏によるもので、ピアノの鋳物フレームには誇らしげに<"BELTON" NAMED BY PROF. LEONID KREUTZER>と鋳込んであります。また、古い時代のBELTONの鋳物フレームで<MANUFACTURED SINCE 1937>と鋳込んである写真が複数転がっております。BELTONは「国産ピアノの中でとりわけ音色が良い」という定評はあるようですが、かたや「修復にエラく手がかかる」という評価もあるようで、まぁありがちなバラつきなんだろなぁというのがワタクシ個人の見怪でございます。とりわけ、楽器とはもともとの質よりもナニよりも「履歴の個体差」の方が圧倒的にモノを言いますからね〜。

なお、BELTONというロゴから「ベルトン」とカタカナ書きされることが少なくないようですが、最後期に働いていた方からカタカナ書きが「ベルトーン」だったという証言が得られました。皆さま、歴史は正しく伝えていただきたく存じます(*´-`)



2018年8月 1日 (水)

メリカント『夏の夜の牧歌 op.16−2』を、ウィーン式アクションの1894年ベーゼンドルファーで

いやはや、あち〜〜〜っすね〜〜〜ε-(´∀`; )
北半球全体が暑いようなので涼しくなるかは保証の限りではございませんがw、北欧の作曲家、メリカント(1868-1924)の「夏の夜の牧歌 op.16-2」を、メリカントが生きていた時代1894年ベーゼンドルファー製のピアノで弾きました(・o・ゞ

メリカントはフィンランドの作曲家、かのシベリウスの3歳年下です。数多くの作品を作曲しましたが大作曲家のくくりには入らず、現代ではほとんどが忘れ去られてしまっています。「夏の夜の牧歌」は舘野泉氏が出版した曲集そして平行して発売された録音に入れられている曲です。

ごくごく平凡な曲ですが、このような曲を弾くときこそクラシック音楽をクラシック足らしめる「音楽的常識」とも言うべき数々の決まりごとを厳しく守りつつそれを過不足なく曲に織り込まなければ、単調なツマラナイ演奏となってしまいます。生きものである人間の感覚の根源をえぐるがごとき面倒さをはらみつつ、平凡な曲であることが前面に出なければならぬ・・・というのは、コレ、実力マルハダカでエラいこっちゃ(・x・ゞ

2018年5月31日 (木)

メリカント『ワルツ・レント op.33』を、ウィーン式アクションの1894年ベーゼンドルファーで

北欧の佳曲、メリカント(1868-1924)の『ワルツ・レント op.33』を、メリカントが生きていた1894年ベーゼンドルファー製のピアノで弾きました(・o・ゞ

メリカントはフィンランドの作曲家、かのシベリウスの3歳年下です。数多くの作品を作曲しましたが大作曲家のくくりには入らないという、まぁ普通の作曲家。残念ながら現代では作品のほとんどが忘れ去られてしまっています。『ワルツ・レント』はその中での白眉とも言うべき作品で、ピアノ弾きにはこの一曲だけでメリカントの名は知られている・・・と申しても過言ではないような気がいたします。

この曲、実は『ワルツ・レント』に仕立てるためのテンポ設定が非っ常〜に難しく、たいていは間が持たずに普通のワルツ的になってしまいます。かと言って遅くしさえすれば事足りるかというとこ〜れまた難しく、この曲の音の少なさそして単調さのためでしょう、どうしても停滞してしまってワルツの雰囲気がにじみ出てこないんですね〜。むりやりワルツっぽくさせようとテンポを揺らしてしまうと、コ レ が ま た エ ラ く あ ざ と く な っ ち ま い ま す し w メカニック的には単純だからか子供用の曲とされているようですが、この曲の音楽としての魅力をピアノから引き出すのは至難のワザでありま〜す(・x・ゞ

2016年8月 5日 (金)

メリカントの生誕祭によせて、『ワルツ・レント op.33』

本日(8/5)は、北欧はフィンランドの作曲家、オスカル・メリカント(1868-1924)の誕生日ですよ〜。
北欧系の作曲家のピアノ音楽になんとな〜く感じられる方向性として、素直で親しみやすくスッキリ・・・というような雰囲気があるような気がするのは自分だけではないと思うのですが(・o・ゞ

この雰囲気は、大演奏会を開くようなヴィルティオーゾ・ソロイスティックなピアノの方向を是として発展してきた現代のピアノの方向とは異なる方向で、なかなかどうして「それらしく伝える」のが難儀になってしまいました。
ほんの一世紀ほど昔の音楽の世界ではそれこそ星の数ほどのサロン的小品が生まれては消えていたわけで、その中にはヴィルティオーゾな方向の作品と同時に親しみやすく心安らぐような方向の作品もまた大切な一群でありました。
ごく一般の楽器をたしなむ人々にとっては、当然ながら親しみやすい小品をみずから奏で味わうことが人生の大切な楽しみだったわけです。

メリカントの作品はお世辞にも知られているとは言えませんが、そのなかで珠玉の逸品『ワルツ・レント op.33』をどうぞ。敢えて現代のフルコンサートグランドピアノで弾いています(性格悪くて御免w)。

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