CHAPPELL 20世紀初頭,190cm(PIAPIT修復)で、グリーグ『抒情小品集』から『ノクターン op.54-4』を
Chappell & Co. は1811年ごろ創業、という非常に歴史の古いロンドンのメーカーです。製造番号が見あたらず残念ながら以前に海外で行われたオーバーホールで消されてしまったようですが、形態など種々の特徴から20世紀初頭の製造と推測しました。かなり綺麗な状態でピアピットに入庫したのですが音はロクに出ない状態で、結局はアクション周りを主としたオーバーホールを行うことになりました。
再調整後初の音出し30分程度でこの動画のような鳴りがよみがえり、ご購入者ともども一同感嘆のひとときとなりました。おめでとうございます〜!
*ピアノ工房ピアピット(千葉県印西市)
ピアノは本気で直せば古いピアノでも必ずよみがえります
http://www.piapit.com/repair.html
曲は、グリーグ(1843−1907)『抒情小品集』から『ノクターン op.54-4』です。『抒情小品集』はグリーグが生涯にわたって作曲し続けた「つれづれ小品集」のような曲集で、この『ノクターン』が入ったop.54の出版は1891年です。基本的に低めの音域で落ち着いた響きの曲ですが、随所に散りばめられている高音のきらめきが凛と澄んだ北欧らしさなのかなぁと感じます。このCHAPPELLの高音の特徴がより活かせそうと思って選曲しました。
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