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カテゴリー「音楽>作曲家>Dvořák」の4件の記事

2022年8月20日 (土)

MATSUMOTO & SONS 12型(1955年頃?)(PIAPIT修復)で、ドヴォジャーク『8つのユーモレスク, op.101』から、第7曲を

MATSUMOTO & SONS はもともと日本のオルガン・ピアノ製造の先駆者のひとりである松本新吉(1865-1941)が創業、西川虎吉や山葉寅楠らとともに日本の楽器業界の黎明期を担っていました。やがて長男の広によるH.MATSUMOTOが月島で大量生産を始め、かたや新吉は六男の新治とともに郷里の君津でS.MATSUMOTOとして自らの理想とする<スウヰトトーン(心地よい音)>を目指すべくピアノを作り続けました。戦中に新吉と新治が相次いで亡くなりましたが、新治の妻の和子が1952(昭和27)年に工場を復興、長男の新一とともに MATSUMOTO & SONS として再興しました。和子の没後も新一と妻の衣子の二人三脚で2007(平成19)年の工場閉鎖まで少〜しずつ作り続けていました。

この楽器の鋳物フレームの左上に鋳込まれている新吉の生没年は(1685-1941)となっていてJ.S.バッハの生年と同じwになっていますがこれは6と8を逆にした単純ミス^^;、そして弦を引っ掛けるための「ヒッチピン」という部品の配置が極めてナゾで誤った位置に弦が掛けられていたことで駒ピンに無理がかかって割れていました。そこでさすがの ピアピット の 渡辺順一 さん、正しい位置を見つけ出して駒を作り直して弦を掛け直したところ、素晴らしい鳴りそして音色に大化けして一同仰天の一コマでした。松本新吉が目指した<スウヰトトーン(心地よい音)>の真髄が聴こえるかも知れませんよ〜(・o・ゞ

*ピアノ工房ピアピット(千葉県印西市)
ピアノは本気で直せば古いピアノでも必ずよみがえります
http://www.piapit.com/repair.html

ドヴォジャーク(1841-1904)の『ユーモレスク』はヴァイオリン独奏曲としてばかり知られていますが、もともとは『ピアノのためのユーモレスク集 op.101』として8曲セットで出版された曲集の7曲めなのでありま〜す。Dvořákの曲には弦楽器な感覚が随所にあり、ヴァイオリン版が有名になるのも頷けたりしますね〜。

2018年9月 8日 (土)

ドヴォジャークの誕生日によせて『ワルツ集 op.54』から「第1曲 イ長調」を、チェコのペトロフによる中型アップライトピアノで

本日(9/8)は、チェコの作曲家ドヴォジャークの誕生日ですよ〜(・o・ゞ

ドヴォジャーク『ワルツ集 op.54』から「第1曲 イ長調」をチェコのペトロフによる中型アップライトピアノ(127cm)で弾きました。ドヴォジャークはかなりの数のピアノ曲を書いておりますが、なかなか耳にする機会はございません。一般的なピアノ語法といささか異なり、弦楽合奏をピアノに置きかえたがごときドヴォジャーク特有の雰囲気の作り方をしていることもあって「妙〜な弾きにくさw」があることは確かですが、この世界、なかなか魅力的ですよ〜。

さてこの動画で弾いているペトロフ社のアップライトピアノ「P127NEXT TB」はモダンなデザインのピアノです。ペトロフ社も現代のメーカーですからこのようなモダンなピアノも作っており、さすがにチェコの秀逸なデザインセンスを感じさせられます。無論デザインばかりではなく、そもそものペトロフのアップライトピアノらしく一般的な「アップライトピアノのイメージ」をはるかに逸脱wした高いレベルの楽器、という基本は当然おさえられています。「アップライトピアノは構造上音質が変えられない」と仰る方々、これをお聴きになってもそのように仰りますか? (`・ω・´)シャキーン

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ペトロフは今でも「昔ながらの素性の良い」アップライトピアノを「昔ながらに普通に」作っており、その真の力量を引き出しているのが日本のピアノプレップの山内氏。中型のアップライトピアノでこれだけの低音が鳴り響かせられて雰囲気の変化も引き出せるのは、この現代の新品ピアノでそうそうあるモンぢゃございません。海外の一流品は得てして工場出荷時のオリジナル調整(と言うのか?w)だけではその製品の真価が発揮されず、日本人が「ジャパンクォリティ」で再度精密調整をすると大化けする・・・ということ、さまざまな分野で耳にするような気がいたします。まぁちょっと微妙な気持ちにもなりますけどね(・x・ゞ

・・・そう言えば、イタリアのファツィオリの真の力量を引き出してショパンコンクールに持って行ったのも日本人調律師の越智氏ですね〜。ピアノプレップの山内氏もピアノフォルティの越智氏もやっている基本は同じ。「ゴ マ か し を 排 し て 基 本 的 な 調 整 の 方 向 を ひ た す ら 丁 寧 に」というマトモに時間をかけた精密調整、というところこそがミソであります。普通に作っているだけにチェコ人たちが実は知らない真の力量wを引き出しているのが日本のピアノプレップであること、日本人として誇りに思います。

チェコ製ピアノ「ペトロフ」専門店
 ピアノプレップ:http://www.pianoprep.jp/
ファツィオリ(Fazioli)日本総代理店
 ファツィオリ・ジャパン:https://www.fazioli.co.jp/

2016年9月 8日 (木)

ドヴォジャークの生誕祭によせて『ユーモレスク op.101-7』を、ペトロフのアップライトピアノで

本日(9/8)は、チェコ(ボヘミア)の作曲家、ドヴォジャーク(1841-1904)の誕生日ですよ〜。
チェコと言えば音楽家の国ですが、とりわけ弦楽合奏は他国の追随を許さぬほど特別に素晴らしいと思います。

弦楽器とは、良〜く響く華奢な木の箱にさまざまな材質の弦を張って、それをなんらかの方法で振動させて楽器にしたものと大ざっぱに言えますが・・・あれ、ピアノもそうですよね〜(・o・ゞ

☆現代オーケストラで使われる弦楽器は木の箱に金属製の弦を張ってそれを弓に張った馬のしっぽの毛でこすって音を出します。
☆現代のピアノは木の箱に金属製の弦を張って固く巻き締めたフェルト製のハンマーで叩いて音を出します。


チェコにはペトロフ(PETROF)というピアノメーカーがあり、このメーカーは社会主義時代を乗り越えてしかも昔ながらの雰囲気が響きとして残されているピアノを作っている、奇跡的なメーカーです。しかもその良さは、白金台の技術者のペトロフ専門店:ピアノプレップ に匹敵するほど時間をかけた丁寧な調整でないと十全に発揮されないという(実はチェコの本社もピンと来ていないらしいw)。日本人の器用さ真面目さ、ココに極まれり!

さて、先日紹介したグリーグの動画のときにも書きましたが、音楽には乱暴に分けて二つの方向wがあるなぁ・・・と思っておりまして。それは、ヴィルティオーゾ的な大向こうを唸らせるような方向と、親しみやすくしみじみと心安らぐような方向かと。

現代のピアノがヴィルティオーゾ的な方向を向かざるを得ないのは無理もなく、それが金属的打楽器的衝撃的(同じにするなと言われそうですがw)な方向になってしまうのも既に言い古されています。論理を飛躍させますがw、現代人の心にとって意味のある方向は、実は親しみやすくしみじみとするような方向で、それは必ずや昔ながらのノスタルジックな雰囲気の中に!(`・ω・´)シャキーン

この動画で演奏している有名(すぎる)wな『ユーモレスク』はヴァイオリン独奏曲としてばかり知られていますが、もともとは『ピアノのためのユーモレスク集 op.101』として8曲セットでドヴォジャークが作曲した曲集の7曲めなのでありま〜す。これがさまざまな楽器のための編曲で流布しており、編曲者によってけっこう違っていてまことに楽しい愉しい。
このオリジナルのピアノ曲を、ペトロフの小型アップライトピアノ(高さ118cm)で弾きました。どうぞお楽しみいただければ!

2015年7月 6日 (月)

ドボルザーク(Dvořák)『ユーモレスク集 op.101』から、第7番:ペトロフのアップライトピアノ(P118D1)で

世の中に生ピアノは数あれど、基本的な整備がされないままのピアノは実は少なくないンだなぁ・・・と、恥ずかしながら自分も最近になってようやく実感できるようになりまして、良い状態の生ピアノの姿をなるべく紹介せねばなぁと(・o・ゞ

・・・まぁぶっちゃけ、古典鍵盤楽器を弾いていれば、鍵盤が深かろうが浅かろうが、ピアノだろうがクラヴィコードだろうがチェンバロだろうが、突き上げ式アクションだろうが跳ね上げ式アクションだろうが、白鍵と黒鍵の色が逆だろうがwwwとにかく身体を反応させて対応してしまうので、現代ピアノの精密なアクション動作に対してはまだまだ浅い理怪しかできていないのでしょうが〜(汗汗汗

ドヴォジャーク(Dvořák)の『ユーモレスク集 op.101』から非常に有名な第7番を、例によってチェコ製ピアノ<ペトロフ>専門店:ピアノプレップによる丁寧なプレップアップ済のPETROFアップライトピアノ(P118D1)を使わせていただいてマス。m(._.)m

この曲は一般的にはVn曲として有名ですが、実はオリジナルはピアノ曲、ただDvořákのピアノ曲(に限らずですが;;;)は弦楽器な感覚が随所にあり、Vn版が有名になるのも頷けたりしますね〜。

ドヴォジャーク『ユーモレスク集 op.101』より、第7曲
Antonín Dvořák (1841-1904 ), Humoresque op.101-7 played on a PETROF P118D1 upright piano, mahogany high polished.

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