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カテゴリー「音楽>楽器>アップライトピアノ」の60件の記事

2022年5月 3日 (火)

LESTER/レスター No.200 1958年製(PIAPIT修復)で、デオダ・ド・セヴラック『休暇の日々から』第1集から「おばあさまが撫でてくれる」を

昨日(5/2)ピアピットでしぅろくした、LESTER/レスター No.200 1958年製 です。中身が新品状態なまでのオーバーホール完了、象牙白鍵の漂白はこれからですね〜。あたしゃ漂白しない方が好きですけど🤭

レスターピアノは、浜松の大和(だいわ)楽器製造株式会社で作られていたピアノです。このNo.200は昭和33年製、この頃は浜松にピアノ製造会社がた〜くさんあって盛り上がっていた時代でした。日本のメーカーのピアノはともすれば批判されやすいですが、そりゃ〜50年とか昔に作られたピアノで10年以上放置されていたなんてザラですから、マトモに再整備された状態を知らずに頭ごなしに批判するのはいかがなモンかと。このレスター、ちょっと驚くほどの能力を秘めていてビックリでした。

象牙の移動に厳しい制限が課されるようになって白鍵の象牙を剥がして貼り替えてまで海外に輸出するのは現実的でなくなり、このような国内高級モデルはま〜だまだ残っています。古くなると手放してしまう方が多いのは無理もないですが、こういうピアノこそ実は日本の財産なのではないでしょうか。

曲は、デオダ・ド・セヴラック(1872-1921)の『休暇の日々から』第1集のメインとなる組曲『お城で、そして公園で』から、第1曲「おばあさまが撫でてくれる」です。

デオダ・ド・セヴラックは南フランス出身の作曲家で、音楽の学習こそパリで行いましたが、都会風な雰囲気にイマイチなじめなかったのでしょうか、故郷の村にひっこんで教会でオルガンを弾いていたとされています。ドビュッシーに「土の薫りのする素敵な音楽」と評されたところにその傾向の一端が現れているのでしょうね。デオダ・ド・セヴラックは当代一流の名手に師事していて作品はどれもこれも地味に複雑だったりしますが、その中でこの『休暇の日々から第1集』は優しく素直なくつろぎがふんだんに聴こえてきますよ〜☝️

2022年3月20日 (日)

遠州楽器制作(株)によるアップライトピアノ、東京展示

3/20〜21(今日明日)竹芝で開催の「Takeshiba Port Music Festival」に、令和元年創業というアツいメーカー:遠州楽器制作株式会社が出展ということで、見学してきましたぜ😎
*遠州楽器制作(株)
https://enschu-gakki.co.jp

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もはや浜松のピアノ製造な経験の蓄積は受け継がれていないと思いきや、まさにギリギリのタイミングで生き残ったようで感無量。この高さ121cmのアップライトピアノ、派手さを抑えて豊かな共鳴箱の響きを追求したというあくまでもスムーズな方向性がまことに好ましく、どうしても派手派手しさが前面(全面かなw)に出てしまう現代に一石を投じて欲しいものです🧐

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場所はめっちゃわかりにくくw案内板も皆無www。JR浜松町駅から竹芝埠頭に向かって5分程度の「ウォーターズステージ」横の「シアター棟」一階に溶け込むように展示されています。下の画像に赤丸をイレときましたので、お時間が許せば明日(3/21)11時からの演奏ともども訪ねていただきたく思います☝️

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2022年3月 6日 (日)

中国産FEURICH(PIAPIT入荷)で、ライネッケ『家庭の音楽, op.77』から、第10曲『嘆き』を

ひさびさに印西市のピアピットの動画収録のおしごと〜(*´-`)

2015年ころに新品で入手するもしばらく弾いていなかった方から、活かしてください〜、とのことで入庫したフォイリッヒ/FEURICHMod.122 - Universal(サイレント付)です。古典的な味わいこそございませんが、軽〜く手を入れて調律後小一時間弾き込んだだけでスッキリした音色と豊かな響きが出てきて一驚。あらためて、ここ10年くらいの中国産の進化のスピードってユメ侮ってはならないという。実は、遥か昔の<脱亜入欧>の意識から抜け出せぬまま根拠なくアジアの国々を蔑視するの一部日本人の姿勢こそ、蔑視すべきなんですよね〜。

*ピアノ工房ピアピット(千葉県印西市)
ピアノは本気で直せば古いピアノでも必ずよみがえります
http://www.piapit.com/repair.html

曲は、Carl Reinecke(1824−1910)の『家庭の音楽 Hausmusik, op.77』から、第10曲『嘆き/Klage』です。ライネッケは19世紀末から20世紀初頭にかけてそれこそ星の数ほど輩出された作曲家の一翼を担う中堅作曲家で、作品番号にして300に及ぶ作品を出版しており、『さまざまな作曲家のピアノ協奏曲のためのカデンツァ集, op.87』と『フルート協奏曲, op.283』そして『フルートソナタ, op.167』がそこそこ有名かと思います。『家庭の音楽 Hausmusik, op.77』は、この時代にさまざまな作曲家がこぞって作曲した親しみやすい佳曲集の一つです。

2022年2月12日 (土)

BELTONのアップライトピアノFU33W(1976年製)で、ゲール『ポピー, opp.86-91』から、第4曲『Valse-Berceuse, op .89』を

1900年にアムステルダムで出版された、Henri van Gael(1846-1918)による『Pavots, Opp.86-91』の第4曲め『Valse-Berceuse, Op.89』を、昭和51年(=1976年)納入調律という調律カードが入ったBELTONのアップライトピアノFU33W(Serial No. 303xx)で弾きました。

このピアノ、形式が「FU33」でウォルナット仕上げなので「W」が付けられているんだろうなぁと推測。この個体は某教会の所有で、調律カードによると2002年までは数年おきに手を加えられていたようですがそれから20年近く放置されていた由。そのワリには状態がまともで調律しただけでそれなりに豊かな響きが蘇ったのが僥倖で、2022年2月11日にごく小規模で行ったミニコンサートの実況録画でございます(*´-`)

BELTONは古き佳き時代の国産ピアノ、日本のピアノ製作のメッカであった浜松の冨士楽器/ベルトーンピアノ研究所で作られています。このベルトーンという名称は芸大教授でピアニストであったレオニード・クロイツァー/Leonid Kreutzer(1884-1953)氏によるもので、ピアノの鋳物フレームには誇らしげに<"BELTON" NAMED BY PROF. LEONID KREUTZER>と鋳込んであります。また、古い時代のBELTONの鋳物フレームで<MANUFACTURED SINCE 1937>と鋳込んである写真が複数転がっております。BELTONは「国産ピアノの中でとりわけ音色が良い」という定評はあるようですが、かたや「修復にエラく手がかかる」という評価もあるようで、まぁありがちなバラつきなんだろなぁというのがワタクシ個人の見怪でございます。とりわけ、楽器ってぇシロモノはもともとの質よりもナニよりも「履歴の個体差」の方が圧倒的にモノを言いますからね〜。

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作曲のHenri van Gael(1846-1918)は、現代では発表会でしばしば弾かれていた『蝶々』という作品の作曲者としてのみ知られているといっても過言でないですが、実は19世紀後半のあまたの作曲家の例にたがわず大変な多作家で作品も相当に売れていたようです。『Valse-Berceuse, Op.89』は、op.86からop.91まで6つの作品番号にわたる『Pavots』という連作の第4曲めです。「pavot」とは仏蘭西弁で「ケシ」すなはち「ポピー」のこと、ポピーの花を窓辺に飾る習慣はあちらではワリと普通のようでして、要は「色とりどりの作品集」的な意味合いの連作なんだろうなぁと。なるほど、これら連作はどれも親しみやすく手軽な小品で、音楽といえば生楽器の演奏以外には存在し得なかった時代の日常の音楽作品として誰もが親しんでいたのでしょうね〜。

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なお Henri van Gael はベルギー人でオランダ語系の名前だそうで、カタカナ表記にするときは、なんと「アンリ・ヴァン・ハール」が適切な由。日本人にとっては不要なマメ知識w

2021年11月 5日 (金)

YAMAHAのアップライトピアノW102B(1982年製、PIAPIT修復)で、ゲール『蝶々, opp.94-96』から、第2曲『あなたを魅せたくて, op.95』を

カワイとヤマハが互いにゴリゴリにしのぎを削っていた時代、1982年製の木目調の代表的モデルの W102B です。姿だけでなく、音もオリジナルをしのいでますよ〜(^^)

オリジナルのW102Bには燭台はついていないのですがオーナー様のたってのご希望で新たに取りつけ、青いポイント塗装をほどこしたとのこと。茶色に青のポイント塗装って、渋くてむっちゃカッコいいですね〜。
ピアノ工房ピアピット(千葉県印西市)
ピアノは本気で直せば古いピアノでも必ずよみがえります
http://www.piapit.com/repair.html

Henri van Gael(1860−1918)作曲
『蝶々 Les papillons, opp.94-96』から、第2曲『あなたを魅せたくて/Pour vous charmer, op.95』
ゲール作曲の『蝶々』として発表会でしばしば弾かれる曲がございまして、ピアピットの動画ですでに紹介してます。ですが、なんと実は、ゲールは『蝶々』という3曲セットの曲を op.94〜op.96 の連作として出版しており、有名なのは第1曲だけで第2曲も第3曲も楽譜の入手すら難しいのが現状。このたびなんとか第2曲の楽譜が入手できて紹介できました(^^)v

題名の『Pour vous charmer』の邦訳にはいたく難儀させられまして、当然ながら出来合いの訳なんぞ存在しないワケでして。コレ、要はそれほど親しい関係でない相手に使う「vous」を魅了/charmerさせて親しい関係に持っていこうという「シタゴコロ」なんだよね〜・・・と識者に確認して呻吟した結果の、『あなたを魅せたくて』でした ٩(・ω・)و

なお Gael はベルギー人でオランダ語系の名前だそうで、カタカナ表記にするときは、なんと「アンリ・ヴァン・ハール」が適切な由。日本人にとっては不要なマメ知識w

2020年9月29日 (火)

W.HOFFMANN プロフェッショナル WH114Pで、フィビヒ/『気分、印象そして追憶』から、op.47-138を

ベヒシュタインのセカンドブランド、ホフマンはチェコのベヒシュアイン・ヨーロッパで作られています。そのプロフェッショナルモデルWH114Pを、千歳烏山のベヒシュタイン・ジャパンで録りました。114cmはアップライトピアノでもかなり小さなタイプです。このような小さなアップライトピアノは入念な設計だけでなく製造工程でもしっかり気を遣わないとバランス良い楽器は産み出せない印象がありますが、さすがはベヒシュタインのブランド、現代的な楽器として適度にまとめられていました。

フィビヒ/『気分、印象そして追憶』から、op.47-138 Andantino
フィビヒはチェコの作曲家で、最近ようやく名前を耳にするようになってきました。376曲もの一大小品集『気分、印象そして追憶』の中から、牧歌的な雰囲気あふれる曲を選んでみました。

  *ピアノ工房ピアピット(千葉県印西市)のチャンネルです
   ピアノは本気で直せば古いピアノでも必ずよみがえります
   http://www.piapit.com/repair.html

2020年8月23日 (日)

突発動画しぅろく@ピアピット

今日の今日で動画しぅろくなお仕事でございました。13時にお電話いただき15時にピアピット到着とは(*´-`)

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後付けのサイレント機構やら、弦もチューニングピンもハンマーもダンパーも新品交換やら、黒鍵の黒檀化やら、見事に再整備されたこだわりの一品。とどめは例によってのピアピットcustom塗装な1978年製のYAMAHA UX、今回は渋さと華やかさが絶妙にブレンドされた茶系の仕上げ、やっぱりピアピットはウソつきの巣窟であったらしいw

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ワタクシが動画しぅろくしてるのを親分がスマホで録って反応していた方に送ったらソッコーで商談成立、という冗談のようなオマケもつきましたとさ。やったぜ(`・ω・´)

2020年8月 1日 (土)

KAWAIのアップライトピアノBL-31(1976年製、PIAPIT修復)で、マクダウェルの「ニューイングランド牧歌集 op.62」から、第4曲『甘いラベンダーの花を持って/With Sweet Lavender』を

先日襲撃した印西市のピアピット/PIAPITから、さっそくお仕事が舞い込みました (*´-`)

カワイとヤマハが互いにしのぎを削っていた時代、おなじみの中型機種の BL-31(1976年製)の紹介動画の撮影です。このピアノ、駒割れのため駒をきっちり作り直すところからの気合い入った修理、弦圧測定してバランスを再調整したためか、ひょっとしたらオリジナルより「良く」なっている気にさえさせられる心地よい楽器に仕上がりましたよ〜。つ〜か、マジで音イイんですけど (`・ω・´)

マクダウェル(1860-1908)作曲
「ニューイングランド牧歌集 op.62」から、第4曲『甘いラベンダーの花を持って/With Sweet Lavender』

  *ピアノ工房ピアピット(千葉県印西市)のチャンネルです
   ピアノは本気で直せば古いピアノでも必ずよみがえります
   http://www.piapit.com/repair.html

2019年9月30日 (月)

リスト『La lugubre gondora I/悲しみのゴンドラ第1』を、EHRBAR/エアバーが1928年ころに作ったアップライトピアノで

リスト(1811-1886)が最晩年(1882年)に作曲した『La lugubre gondola I/悲しみのゴンドラ第1』を、ウィーンで1928年ころに作られたEHRBAR/エアバーのアップライトピアノで弾きました。リスト(1811-1886)は大変な長命で、ブラームス(1833-1897)が亡くなったのがリストが亡くなった11年後というのはちょっと時空が歪んでいるような気さえしませんか?w

最晩年のリストのピアノ小品は調性を逸脱させようという実験的な試みがなされている・・・というような記述がそれこそそこら中にコピペされてそれで「以上、終了」な印象wを受けますが、ちょ〜っと待っていただきたい。かのワーグナー(1813-1883)が古典的機能和声の崩壊の端緒となったとされる『トリスタンとイゾルデ』を作曲したのは四半世紀も昔の1857年から1859年にかけてですし、リストはワーグナーの作品をさんざんピアノソロ編曲して熟知(我々凡人が想像すらできないレベルで「熟知」していたのも当然ですネ)していたに決まってますし、いまさらナニが「調性を逸脱させようという実験的な試み」だと思うわけで。とは言え、最晩年のピアノ曲はリストの曲としてよく知られている響きとは全く異なる響きに満ちているのもまた確かですけどね〜(・x・ゞ

このエアバーは某超絶強烈変態wピアノヲタクな知り合い(特定できちまうかナwww)の持ちものでして、ボロボロな状態で店頭に放置されていたも同然なお道具を救出できてご満悦、そりゃ〜世の中に知らしめるために動画を録って差し上げるのが、友人としての当然の努めでありま〜す(・o・ゞ

EHRBAR/エアバーは今となってはほとんど知られていませんが実はその創業は非常に古く、なんと1801年でベーゼンドルファーより古いんですよ〜。ですが1930年ころを境に生産台数がガタ落ちになっており、大恐慌(1929年)の影響をいやでも感じずにはいられません。100年ぐらい昔のウィーン周辺にはピアノのメーカーがそれこそ100社やそこらはあったワケでして、知られざるメーカーもそれこそ星の数ほど。そして古い楽器は履歴の個体差こそがその楽器の個性、という一面もございます。唯一無二の響きをどうぞ!

2019年8月25日 (日)

ヤナーチェク「草かげの小径にて 第一集」から第4曲『フリーデクの聖母マリア』を、EHRBAR/エアバーが1928年ころに作ったアップライトピアノで

チェコ東部モラヴィアの作曲家ヤナーチェクによる『草かげの小径にて 第一集』から第4曲「フリーデクの聖母マリア」を、ウィーンで1928年ころに作られたEHRBAR/エアバーのアップライトピアノで弾きました。Frýdek とはシレジアの町の名前で、ヤナーチェクが生まれた寒村 Hukvaldy の近くです。今は Frýdek-Místek と呼ばれ、町の中央を流れる Ostravice 川の東側がシレジアの Frýdek 、西側がモラヴィアの Místek です。このシレジアという地域はとてつもなく複雑で、とうてい一つの解釈ができるはずがないようです。

1928年はヤナーチェクが亡くなった年で、しかも、ヤナーチェクは1876年製のエアバーピアノを愛用していたとのこと。それならばこのピアノでヤナーチェクを弾いてみたくなるのは当然の成り行き。両者には50年のへだたりがあるのでそれがど〜したwなのも確かですが、なかなかに趣き深い結果になりました。この1928年製のエアバーは某超絶強烈変態wピアノヲタクな知り合い(特定できちまうかナwww)の持ちものでして、ボロボロな状態で店頭に放置されていたも同然なお道具を救出できてご満悦、そりゃ〜世の中に知らしめるために動画を録って差し上げるのが、友人としての当然の努めでありま〜す(・o・ゞ

EHRBAR/エアバーは今となってはほとんど知られていませんが実はその創業は非常に古く、なんと1801年でベーゼンドルファーより古いんですよ〜。ですが1930年ころを境に生産台数がガタ落ちになっており、大恐慌(1929年)の影響をいやでも感じずにはいられません。100年ぐらい昔のウィーン周辺にはピアノのメーカーがそれこそ100社やそこらはあったワケでして、知られざるメーカーもそれこそ星の数ほど。そして古い楽器は履歴の個体差こそがその楽器の個性、という一面もございます。唯一無二の響きをどうぞ!

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