ジョン・ケージの命日によせて『In a Landscape/ある風景の中で(1948)』を、1931年製(1990年リビルド)スタインウェイB型で
今日(8/12)は、アメリカの作曲家:ジョン・ケージ(1912-1992)の命日ですよ〜。
ジョン・ケージは最初から最後まで休符な作品『4’33”』ばかりが限りなく有名で、あとは「ワケわからないゲンダイオンガクの作曲家」というイメージでしか語られていないですね〜。まぁそれも無理からぬことではありますが、作曲家なのですから他にもさまざまな作品があるのは当〜然のこと(・o・ゞ
若かりしケージが1948年に作曲したまことに美しい作品『In a Landscape/ある風景のなかで』を、スタジオピオティータ 所蔵の同じ時代1931年のニューヨークで作られて1990年にリビルドされたスタインウェイB型で弾きました。ピアノの左右のペダルを最初から最後まで踏みっぱなしにする指定ですが、実はこのような奏法はモーツァルト時代のピアノ音楽ではごく普通の奏法の一つでして、コレ、実は、マトモに耳を使えればwピアノの繊細で詩的な一面をにじみ出させてくれる、非常に奥深い奏法なんですよ〜 (`・ω・´)シャキーン
「ケージが始めたゲンダイオンガクってわけわからぬ騒音だよねっ」・・・とかレッテルが貼られてしまっていますが、当のケージは「沈黙」や「静けさ」に対する深い深い考察を行っており、それは1940年代前半から影響を受け始めたいわゆる東洋思想を発想の源としています。このようにたどっていくと、1952年の『4’33”』の出現は必然も必然、当然の成り行きである気すらしませんか? 「沈黙の音楽」はモンポウの専売特許にあらず!
そして・・・この『In a Landscape』が、作曲時点にはいまだ存在していなかったアンビエント・ミュージックに聴こえるのもまた、現代の必然でありま〜す。
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