カベソン『騎士の歌によるディファレンシアス』を、高橋靖志作のミニマムなイタリアンチェンバロで
かなり古い時代の大作曲家、アントニオ・デ・カベソン (1510-1566) の手による『騎士の歌によるディファレンシアス』を、ほぼミニマムな小型イタリアンチェンバロで弾きました。
音域C/E-c3の4オクターヴでしかもショートオクターヴなので45鍵、弦は8フィートのみで音質の切り替えも不可というシロモノ。新潟県三条市の山奥、旧下田村(しただむら)の景勝地「八木が鼻」のすぐ近くでチェンバロやクラヴィコードを製作している 高橋靖志氏 の最初期のチェンバロです。このような「限られた楽器」でいったいナニができるのか・・・と申されても、昔はこのような楽器もまた「普通の楽器」でしたからじゅ〜ぶん満足な音楽ができていた、というのが実際のところでありま〜す。
「演奏」というシロモノが「正しいことを開陳する」だけならば「最高に正しい演奏者1人だけ」で事足りますが、そんなことは全くございませんで。演奏者は自分が楽譜から読み取った「音楽」の世界に聴き手を案内する役目を担っていますから、案内する方向を理解していれば使える道具(=楽器)に応じた方法が考え出せて当然なのです! ・・・だいたいそもそも「正しい」ってなんざんしょ? (。_°)? (°_。)?
表現の世界はとにかく多彩ですから「大は小を兼ねず」というのが本来の姿です。この音域4オクターヴかつショートオクターヴ、という非常に「限られた楽器」には、まだまだ現代人が気づいていない魅力がたくさん秘められているような気がしますね〜 (`・ω・´)シャキーン
最近のコメント