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2025年5月の8件の記事

2025年5月30日 (金)

1980年製 ERNST HOMEYER/エルンスト ホーマイヤー GOLD型 で、エドゥアルト・ホルストの「万華鏡」から、第6曲『虹のバルカローレ』を

1980年製 ERNST HOMEYER/エルンスト ホーマイヤー GOLD型 で、エドゥアルト・ホルストの「万華鏡」から、第6曲『虹のバルカローレ』を弾きました。いつものピアピットによるクリーニング&再調整品です。

ERNST HOMEYER/エルンスト ホーマイヤーなるブランドを明確に位置づける資料は現在のところ見当たりませんが、このブランドの調律カードに「スタインリッヒピアノ製作所」と書かれていたのを三浦啓市氏が確認しており、スタインリッヒピアノ製作所のブランドの一つと考えるのが妥当と思われます。ただしこの個体の調律カード(納入検査:昭和55年)には社名はなく、<ERNST HOMEYER GOLD型>としか書かれていないのが謎ではあります。

*ピアノ工房ピアピット(千葉県印西市)
ピアノは本気で直せば古いピアノでも必ずよみがえります
http://www.piapit.com/repair.html

参考:三浦啓市『日本のピアノメーカーとブランド』
https://www.ankasha.com/books/books2

Eduard Holst/エドゥアルト・ホルスト(1843−1899)は英國の有名なグスタヴ・ホルストとは別人です。デンマークの劇作家、作曲家、俳優、ダンサー、ダンス教師です。大変な多作家で、主に歌曲やピアノ独奏曲を出版していた模様です。

2025年5月27日 (火)

中島みゆき 作詞/作曲『五月の陽ざし』ピアノソロ:1894年ベーゼンドルファー社製ピアノ(ウィーン式アクション/85鍵)で

中島みゆきの『五月の陽ざし』を、いつもの1894年製アンティークピアノで弾きました(*´-`)
*ワタクシの編曲譜はこちらから入手できます
https://store.piascore.com/scores/340071

『五月の陽ざし』は2006年にリリースされたアルバム《ララバイSINGER》の真ん中少し後に収録されています。アルバム《ララバイSINGER》は、オフィシャルに<原点に立ち返り、中島みゆき自身の中にあり、またファンが求める"中島みゆきの王道"を素直に表現したアルバムです。>と謳われていますが、<原点>とか<王道>とか、ま〜たいろんな解釈を許す表現ですな〜。この『五月の陽ざし』はか〜なり地味ですがめっちゃ丁寧に作られている印象があり、中島みゆきだからと言って全てがメッセージ性が高く強い曲である必要はないよね〜、とも今さらながら思わされます。

 遠い日の あなたの贈り物
  まだ開けてみることもなかった
  リボンを見ただけで 何か重い気がしてしまったんです

  贈り物は 難しいものです
  喜ぶかと 迷惑だろうかと
  その代わりに何か望んでると 疑われたら悲しい

  難しい意味なのかと 怖じ気づいて放り出して

  長い年月が過ぎて 理由も忘れてほどいてる
  色の褪せたリボン
  小箱には 綿にくるまれて
  ドングリが きょとんと光ってた


やはりやはりの中島みゆきの歌詞、歌詞自体は極めてストレートで単純でありながら、変にネジくれた性格な主人公がぶっ込まれていますなw。現代の「コミュ障」のはしりと言うべきか、このネジくれまくった受け止め方ではさぞかし生きづらかろうに。それでもやはり巧みな中島みゆきの詩作で、ネジくれた主人公の面倒くささを前面に出すことなく、温かい雰囲気に包まれてじんわりと切ない心持ちにさせられますね〜。そう、中島みゆきの歌詞だからと言って全てが<重い>ワケでもなく、<難しいもの>でもなく、それもまた<原点>であり<王道>なのでしょう。まぁ歌詞を穿って小難しく考えたくなるのはみゆきファンの愉しいサガwでござるが😛

 遠い日の あなたの贈り物
  まだ開けてみることもなかった
  植えてみようかとも思ったけれど すでに時は過ぎたね

  黙ったまま逃げ帰った 話しづらくなっていった

  五月の陽ざしの中で
  あの素直な笑顔の人を思い出してみます
  「ありがとう」でよかったのにね
  ドングリまで気の毒なことをしました


すでに時は過ぎたね>が「どんぐりを植えるには」と「あなたとのつながりを戻すには」との掛け言葉になっているところが詩作のテクニックで、これまた地味に「ふ〜む」と思わされます。そして、

 <あの素直な笑顔の人を思い出してみます

の<あの素直な笑顔の人>も、ひょっとしたら<贈り物>をくれた<素直な笑顔>な相手だけでなく、<素直な笑顔>を相手に伝えられていた<贈り物>をもらう前の自分のことでもありそうな。相手を<贈り物>をくれるほどの気持ちにさせられた主人公ってば、さぞかし魅力的だったのではないでしょうか(ドングリだったけどw)。オチのつけ方もな〜んだか「とほほ」な感じで佳きです🤗

 「ありがとう」でよかったのにね
  ドングリまで気の毒なことをしました




この動画で使っているピアノは100年以上昔、1894年製のアンティークピアノ。このような楽器を使ってこのような曲を弾くのはまことに愉しいです。現代では世間で聞こえる音のほとんどは電気を通していますが、このころに世間で聞こえていた音は生音が主流でした。1877年にエジソンが蓄音機を実用化し、このピアノが作られた1894年にはSPレコードの大量生産ができるようになって、次第に「録音」というシロモノが世間に知られるようになった時代。こんな時代の楽器がどれほど豊かな音世界を伝えていたのか、この動画で使っている楽器は奇跡的にオリジナルほぼそのまま、まさに時代の生き証人です。

2025年5月23日 (金)

1967年製 YAMAHA U1E で、ヴィクトル・ホレンダーの『カンツォネッタ』を

1967年製木目がまことに美しい YAMAHA U1E で、ヴィクトル・ホレンダーの『カンツォネッタ』を弾きました。
*楽譜はこちらから入手できます
https://store.piascore.com/scores/339307

1967年製木目がまことに美しい YAMAHA U1E です。1967年は昭和42年ですからピアノ業界に限らず日本全体が活気に満ちており、ヤマハとカワイがゴリゴリにシノギを削っていた時代です。そんな時代にしっかり作られた個体でU1という小さな姿ですがなかなかしっかりした音色、そして外装をきっちり磨いたところ素晴らしく美しくなりました(*´-`)
*ピアノ工房ピアピット(千葉県印西市)
ピアノは本気で直せば古いピアノでも必ずよみがえります
http://www.piapit.com/repair.html

Victor Hollaender(1866-1940)は、シレジア(ポーランドとドイツの国境付近)生まれでベルリンで音楽を学んだ作曲家・指揮者・ピアニストです。欧米で幅広く活動し、大衆娯楽演芸の分野でも大成功を収めています。

2025年5月21日 (水)

7月1日/秘曲探索の愉しみ 壱@池袋、自由学園明日館

7月1日(火)19時開演@池袋、ひっっっさびさに池袋の洋館でフォルテピアノの演奏会を行いますぞ (`・ω・´)

・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚

目白古楽ネットワーク明日館シリーズ 復活第1弾!
秘曲探索の愉しみ 壱
ヨハン・ザムエル・シュレーター(1753-1788)


百年以上の時を経て残っている作品にはそれなりの理由があり、
知られなくなった作品にもちゃぁんと理由があるのは確かですが、
それでも「知られざる佳曲」を再発見したいのは人情であります。
美しさのさまざまな姿をその時代のフォルテピアノの音色で、
フランク・ロイド・ライトによる重要文化財建築の美しさとともに!


20160216groberfbevent
2025年7月1日(火)19時開演
(18時半開場・20時半終演予定)
池袋、自由学園明日館(みょうにちかん)Room1925
3000円(当日精算/要予約25名)
主催:梅岡楽器サービス
http://umeoka-gakki.music.coocan.jp/99_blank022.html

使用楽器
Louis Dulcken 1790年モデル ウィーン式5オクターヴ
Thomas & Barbara WOLF 製作

プログラム
ヨハン・ザムエル・シュレーター (1753-1788)
6つのソナタ op.1 ほか

Handregister

2025年5月18日 (日)

1970年頃製と思われる ROSEN/ローゼン 450(福山ピアノ社)で、クラックの『森と野にて Op.105』第2曲を

おそらく1970年頃と思われる ROSEN/ローゼン 450(福山ピアノ社)で、クラックの『森と野にて Op.105』第2曲を弾きました。
*楽譜はこちらから入手できます
https://store.piascore.com/scores/326940

ROSEN/ローゼンはさまざまなメーカーに使われているブランドですが、この個体は日本の福山ピアノ社が製造しています。製造年を明確に示す資料はありませんが、三浦啓市氏所蔵の3本ペダルの時代のカタログに1970年の価格表が添付されており、とりあえず1970年前後の製造かなぁという判断をしました。なお、高音側鍵盤下部の箱は後づけのサイレント装置です。

*ピアノ工房ピアピット
ピアノは本気で直せば古いピアノでも必ずよみがえります
http://www.piapit.com/repair.html
参考文献:三浦啓市『日本のピアノメーカーとブランド』
https://www.ankasha.com/books/books2

Theodor Kullak/クラック(1818−1882)はポーランドに生まれ、ベルリン周辺で活躍しました。クラックの音楽学校はドイツ全土で最大の私立音楽学校であり、主にピアニストの養成に特化して名だたる名ピアニストを輩出しています。

2025年5月17日 (土)

プサルテリー遊び

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昔々のそのまたムカシ、西洋に木の箱に複数の絃を張ってなにかでその絃をはじいたりこすったりして音を出す<プサルテリー>という楽器がございまして、ひさびさの工作ネタにとヒラめいたのが運のつきw

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宅急便コンパクトの段ボール箱があんがいと頑丈なので、チャラりと工作怪始と相成りましたぞ。

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まぁ絃1本ならそれなりの音が出ましたが、予想通りとは言え、12本張ったらみごとに反ってマトモな音にならずでしたわぃ(段ボールの目の向きも悪かったナ)🤣

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ピン板は段ボール10層積層、ブリッジは厚紙を瞬間接着剤でガッチリ固着、ピンは100均で見つけた6mm径のダボを使えばバッチリ。さて、コレは続く・・・のか?🐌🐌🐌

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2025年5月 8日 (木)

ピアピットでオーバーホールした1902年ベーゼンドルファー社製ピアノ(ウィーン式アクション/85鍵)で、リストのコンソレーション第2番を

1902年製のBösendorfer 167cm(実測)、現代のアクションと全く異なるウィーン式アクションの個体です。輸入する際に白鍵の象牙が剥がされてしまうのはもはや仕方のないこと。全体的な動作自体は良好でハンマーフェルト外側に巻いてある革も良い状態で残っていたのでそれもオリジナルのまま活かし、可能な限りオリジナルを残す方向でオーバーホールを行っています💪
*ピアノ工房ピアピット(千葉県印西市)
ピアノは本気で直せば古いピアノでも必ずよみがえります
http://www.piapit.com/repair.html

ハンマーフェルト外側に革が巻いてありますからフェルトに針を刺して行う整音はその革を剥がさなければ不可能ですが、革の状態が良く音質もいかにも独特な美しい音色が残っていたのでそのまま整音せずに温存しています。絃はポレロ製をおごって消耗部品を交換するもむやみに交換はしなかった結果でしょうか、発音が明瞭かつ伸びのある音色がよみがえり、それに加えて華やかな音色に仕上がった印象です。たくさん弾いて革が固くつぶれて音質が硬く伸びなくなるまではこのままでイケますね〜。

シューベルトが活躍していた1820年代のウィーン式6オクターヴの楽器と基本的な方向性は全く変わっておらず、いわゆる「ウィンナトーン」という概念は不変だったのだろうなと思わされます。やはりウィーンは超〜保守的だったんでしょうね。

リスト/Franz Liszt(1811-1886)のコンソレーションは第3番以外は全く知られていませんが、本来6曲セットの曲集です。第3番もこの個体にピッタリではありますが、とりわけこの個体の音色が活かせる曲ということで第2番にしました〜✨
*楽譜はこちらから入手できます
https://store.piascore.com/scores/331668

2025年5月 1日 (木)

柏木真樹Vn教室、春の大発表会に向けて

今年の 柏木真樹Vn教室の大発表会は今年は5/4が すみだトリフォニーホール小ホール、5/6が豊洲シビックセンターホールの2日がかり、ワタクシは5/4に8人、5/6に2人伴奏でござるぞ💪

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本日は連日の合わせ稽古の狭間でひさびさのピアピットに出撃するもiPadを忘れて=楽譜がないので動画が録れず、常備菜の発表会用楽譜の束をスタインウェイのフルコンで個人的猛稽古、ナニげにすっごく助かったでした🤗

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看板猫のもずくを亜米利加の8mmムービー用 Cine Raptar 13mm F1.9 開放で(別の日だけどw)

f1.9 1/50sec. (ISO400) 2025.4.15.
 Camera: PENTAX Q
 Lens: WOLLENSAK Cine Raptar 13mm F1.9(D)
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WOLLENSAK Cine Raptar 13mm F1.9 & PENTAX Q
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