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2023年12月 2日 (土)

中島みゆき 作詞/作曲『いつか夢の中へ』ピアノソロ:1894年ベーゼンドルファー社製ピアノ(ウィーン式アクション/85鍵)

中島みゆきの『いつか夢の中へ』を、いつもの1894年製アンティークピアノで弾きました(*´-`)

『いつか夢の中へ』は1999年11月にリリースされたアルバム《日-WINGS》の一曲で、『夜会VOL.9 2/2』のために新たに作曲されてその時しか演奏されていないオリジナル曲です。この1997年の『夜会VOL.9 2/2』はDVD化もされておらず、舞台に出向けた人だけにしか伝えられていない、ある意味「幻の夜会」だったりします。『いつか夢の中へ』『夜会VOL.9 2/2』前半にデュエットで歌われた曲で、アルバム《日-WINGS》でも宮下文一とのデュエットで収録されています。#いつか夢の中へ #夜会 #中島みゆき

さて、若かりし頃、果てしもない永遠の時間の流れの中では自分の生きざまなんてねぇ・・・とイジけた青臭い記憶wが蘇る方々も少なからずかと思いますが、実はそここそが自分という個を認識する出発点だったのかも知れませんねぃ🧐

 いつか夢の中へ さまよい果てる気がしているわ
  誰もいない国へ 1人だけで旅立つのが私の定めなら


ある程度の期間ニンゲンなんてぇ稼業を続けていれば、さまざまなイベントに振り回されてさまよっているだけの自分がいかに平凡な存在であるのか身に染みてますよね? そうですよね? ねぇ?

 いつか夢の中へ 忘れ去られる日が来ていても
  きっとめぐり会える 大切な私たちのあの日にたどり着ける

  いつか夢の中へ 失ったものを探している
  今も消えはしない 遙かな闇の彼方 忘れない 私だけは


ここから各節の歌い出しの<いつか夢の中へ>はリフレインというか、頭韻の拡張であるように思います。そう考えればコレは意味がなく省略可能、てかむしろこの<いつか夢の中へ>に意味を与えてしまうとワケわからなくなりますよ〜😅

 忘れ去られる日が来ていても
  きっとめぐり会える 大切な私たちのあの日にたどり着ける
  失ったものを探している
  今も消えはしない 遙かな闇の彼方 忘れない 私だけは


とすると、なんとなくメッセージっぽいナニかが浮かび上がってくるような気がします。ラストで倒置法を使って<私だけは>で締められているところ、強い意志というか決意表明ですね。中島みゆきの歌詞にはこのような決意表明がけっこう出てきて、まことにカッコ良いです。

 いつか夢の中へ 1人あなたはさまよっている
  遠く追われてゆく道が 何処へ続いているのかを知らないまま
  (遠く 道が 何処へ続いているのかを知らないまま

  何もわからない 誰もわからない 自分のことがわからない
  誰か教えて 訳を教えて 何処へゆくのかわからない


本日(12/2)はワタクシの57歳の誕生日だったりしますが、この曲の歌詞を味わうにつけ自分の<道標>ってなんなんだろうなぁ、なにも見えていないしわかってもいないなぁ、と痛感させられます。<道標>を失ってしまったのか、そもそもナイのか、まぁ<わからない>のが人生、もしも道標が見えたとしたらそれは墓標なのかも🥹

 いつか夢の中へ 失った道標いつの日か見えるまで
  失った道標いつの日か見えるまで


いや・・・やっぱ違うかw。<道標>とは「自分を前向きにさせてくれる何か」なのでしょうかしらん💡



この動画で使っているピアノは100年以上昔、1894年製のアンティークピアノ。このような楽器を使ってこのような曲を弾くのはまことに愉しいです。現代では世間で聞こえる音のほとんどは電気を通していますが、このころに世間で聞こえていた音は生音が主流でした。1877年にエジソンが蓄音機を実用化し、このピアノが作られた1894年にはSPレコードの大量生産ができるようになって、次第に「録音」というシロモノが世間に知られるようになった時代。こんな時代の楽器がどれほど豊かな音世界を伝えていたのか、この動画で使っている楽器は奇跡的にオリジナルほぼそのまま、まさに時代の生き証人です。

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