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2022年11月の15件の記事

2022年11月30日 (水)

Heber Trevor(1865-1935)『The Vesper Voluntaries, Book 30』の第4曲を、1900年ごろカナダはベル社の豪華棚付きリードオルガンで

わたらせ渓谷鐵道の神戸(ごうど)駅から2km程度、群馬県みどり市「童謡ふるさと館」所蔵のカナダはベル社の1900年ころの豪華棚付きリードオルガン(17ストップ!)を使って、Heber Trevor (1865-1935) による『The Vesper Voluntaries, Book 30』の第4曲「Abendlied」を弾きました。このベル社のリードオルガンは長い(=低い)16フィートのストップが低音側だけでなく全音域にわたって使えるのが特徴です。

Trevor は(もw)非常に情報が少なく往生しますが、南ウェールズ地方の Aberdare の St. Ervan's 教会に奉職していました。この時代は世の中に存在する音のうち蓄音機以外のほぼ全てが生音であり、生楽器の需要は現代とは考えられないほど多かったのでした。ということは、この時代は Trevor のような「普通の」音楽家がそれこそそこら中で活躍していた時代で、機械に人間が使い倒されるばかりの現代とは違って人それぞれが個性的な能力に応じて幅広く活躍できた時代だったんですね〜 (*´-`)

このベル社のリードオルガンは1900年前後に北米で隆盛を極めていた豪華棚付きリードオルガンの生き残り。小学校低学年の授業で使われていた程度の楽器、という本邦のリードオルガンのイメージとは全く異なる堂々たる楽器です。管楽器や歌唱のイメージは「レガート」という表現に取り組む上で必要不可欠。リードオルガンは管楽器かつ持続音を得意とする楽器で、しかも空気を足踏みペダルで送るのですから工夫次第で強弱表現が可能、というかなり楽しい楽器です。素直で温かくしかも演奏者の悪知恵w次第で管楽器としての多種多彩な表現ができる魅力は、一部の世界だけに留めさせるにはあまりにも惜しい世界です。



言い古されたハコモノ行政の問題、自治体関連のハコモノに納入された楽器はえてして担当が変わるたびに疎まれる存在となり、売りつけたw業者の方も面倒なので売ったらほったらかし、いつしか見て見ぬ振りをされて人知れず朽ち果てる・・・という残念な現実があるようで。まぁこれは行政に限らず、同じように放置されて朽ちるに任せられている楽器は決して少なくないようです。「童謡ふるさと館」の鍵盤楽器たちも似たような状況でしたが、運良く識者に再発見されて2018年前半に2台がなんとか復活を遂げました (`・ω・´)

2022年11月25日 (金)

プレイエルのアップライトピアノNo.4(1885年)で、マスネ『20のインプロヴィゼーション』から、第1巻第2曲を

135年昔、1885年製の PLEYEL No.4 アップライトピアノで、マスネ『20のインプロヴィゼーション』から、第1巻第2曲 を弾きました。この曲は1874年の出版、まさに楽器の時代とぴったりの曲です。マスネは今でこそヴァイオリンの通俗名曲『タイスの瞑想曲』でしか知られていませんが、実はオペラを中心とする当代一流の超人気作曲家でした。

PLEYEL No.4 はアップライトの最高機種で、この個体は作られてから135年経つのにかなりオリジナルの状態が保たれている奇跡的な楽器でした。購入者の意向もあって変に修復せずにできる限りオリジナルを活かして再調整のみで状態を整えることにピアピットが燃えまして、弦も張り替えずに張力を下げて A=430Hz 程度にしています。機構こそショパンの時代とあまり変わっていませんが、迫力ある低音そしておそろしく反応の良い共鳴箱が凄まじい逸品です。

まぁそれにしても再調整という作業はお年寄りwにはか〜なり酷だったでしょうからこの状態でしばらく様子見、これからどのように落ち着いていくのか楽しみです。

2022年11月19日 (土)

童謡ふるさと館再訪

こないだ11/3の 童謡ふるさと館 Thanks Concert でココのリードオルガンのどっしりした低音の魅力にあらためて感じ入り、そう言えば紹怪してなかったなぁ・・・と思ったのが運のつき。東武鉄道→わたらせ渓谷鐵道でウチから三時間半、またまたやってきましたぞ🤣

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紅葉は盛りを過ぎていますが、ナゼかw今日も気持ちよい秋晴れ、相老駅では臨時の出札窓口が出ていてまさかの懐しい硬券乗車券でございました☝️

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普段は閑散として雰囲気満点で人気の神戸(ごうど)駅、この時期ならではの大賑わいも愉し。

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2022年11月18日 (金)

K.KAWAI の1952年製500号グランドピアノで、ショパン『マズルカ op.67-4 イ短調(遺作)』を

ショパンのマズルカ op.67-4 イ短調(遺作)を、小淵沢の「スタヂオぴーの」所蔵、おそらく1952年製 K.KAWAI の500号グランドピアノで弾きました。

「スタヂオぴーの」は小淵沢から車で少〜し北の数十人がゆったりくつろげるスペースで、他にYAMAHAの5号リードオルガンやLPレコード再生装置などもあって、ま〜なんとも心地よくくつろげる場所なんですわ。歩いて数分のところにバブル期に建てられた豪華保養施設(ちょっと昭和風味なのがまた佳しw)もあり、いかにもな観光地めぐりに飽きた方にとってはもってこいの場所ですよ〜(*´-`)

この K.KAWAI の500号はカワイが戦後最初に製品化したモデルで、創業者河合小市晩年の逸品。カワイのHPにも500号グランドピアノの前に座っている河井小市の写真が掲載されています。この500号はフレーム形状が少なくとも2種類確認できますが、この動画の個体は古い方のようです。古い国産ピアノの例に漏れずこの個体もかなり痛んだ状態でしたが、気合い入ったオーバーホールそして再調整のおかげで大化けしており、失礼ながら仰天させられました。

「古い楽器は単なるモノではございませんぜ」というのがワタクシの持論ですが、技術力のみならず愛情を持って丁寧に作業すると楽器ってちゃぁんと応えてくれるんだなぁ・・・と改めて感じさせられました。


2022年11月17日 (木)

昆虫食の自販機@アメ横w

ひさびさに(でもないカモ)アメ横センタービル地下の怪しい食材売り場に突撃・・・する前に見つけましたよ、昆虫食の自販機🤣🤣🤣

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ですがねぇ・・・「アヒージョ系こおろぎ」とか「こおろぎの芯までソースが染み込んで」とか、とにかく普通に見せて普通の食材としなきゃ売れない感満載でしてな。そりゃ昆虫食ですから、マーケティング戦略はくっっっそ難しいでしょね〜🧐

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しかもエラく高くて、ワタクシにゃ到底買えない金額だし😅💦

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2022年11月 8日 (火)

DIAPASONのアップライトピアノNo.132 (1964年)で、リヒナー『勿忘草/Vergissmeinnicht, op.160-6』を

1964年製の DIAPASON No.132 で、リヒナー『勿忘草/Vergissmeinnicht, op.160-6』を弾きました。

DIAPASON の歴史はいささか複雑ですが、この No.132 は2本ペダルなので相当に古いのは間違いなく、製造番号表によればこの個体は1964年製と判断できました。いつもの ピアピット お得意の再塗装で上品なスノーホワイトに、オーバーホールまでしなくても丁寧に調整しただけで充分に楽しめそうな楽器になりました。

リヒナーの『勿忘草』はいわゆるピアノ名曲集の中でも特に有名(=手ごろw)で、かつてはピアノの発表会でさかんに取り上げられていました。リヒナーは教育的なピアノ曲を数多く作曲しており、いかにも「わたしを忘れないで」な寂しさを単純な「型」に端正に織り込んでいます。このような曲は仰々しく弾くと滑稽になり、かと言って表現を抑えようとすると退屈になりやすく、意外と難物なんですよ〜(^^;;

2022年11月 6日 (日)

仙台屋@猿橋

小淵沢からの帰り道、中央道は小仏トンネルの大渋滞を避けて下道の甲州街道へ。大月で中央道から降りて猿橋でGoogleマップを見たところ、ほんの少しだけ旧道に入ったところに穴場らしき店を捕捉😎

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先代のおかみさんが作り出したという鳥せせり辛味炒め、そして豚ガツポン酢、ちくわの磯辺揚げのどれもが丁〜寧に造られていて絶品。

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いやはや、大充実でございました🫡

11月5〜6日/小淵沢、スタヂオぴーのにて、リードオルガン&クラヴィコードの寄り合い会&演奏会

小淵沢「スタヂオぴーの」
2日目の日程、ただいま怪催ちぅ〜!

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昨日(11/5)午後は
・リードオルガンの楽器セミナー
昨日夜は
・渡邉祐治氏の昭和大衆演芸ネタ炸裂wの交流会
本日(11/6)午前は
・さまざまな鍵盤楽器解説セミナー

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本日午後は
・リードオルガン演奏会

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今後この場所で年2回くらい、こうしたイベントを開催したいと思ってます。豪華保養所でビリヤード大会もオツなモンかと(違w

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豪華宿泊施設@スタヂオぴーの横

小淵沢でのリードオルガン&クラヴィコードの会場「スタヂオぴーの」から徒歩3分、バブル期に建てられて企業数社を渡り歩いている保養施設がありましてな。

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エントランスロビーは高い高い天井で暖房費がくっっそかかりそうな作り、カラオケバーラウンジ、ビリヤード台そして麻雀卓のある娯楽室完備(昭和の娯楽はビリヤードかボウリングかでしたよね〜w)、温泉でなくても大浴場完備!

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2人で泊まったのにツイン利用でなくシングル2室にしてもらえて至れり尽くせりの税込5500円ナリ、ここでゆっくりするだけでも価値がありそうですぜ😎

2022年11月 5日 (土)

道の駅こぶちざわでの掘り出しモノ

今日明日と小淵沢の「スタヂオぴーの」でリードオルガン&クラヴィコードの会なのですが、小淵沢は繁忙期の観光地ゆえ、昼食場所にハタと困りましてな😅💦

困ったときのコンビニおにぎりとも思えど流石にちょっとなぁ・・・で道の駅こぶちざわに出向いたら蕎麦処は満席(しかもイイ値段💦)、こりゃ地元のパンだろうけど腹持ちイマイチだからなぁと思ったところ、見つけましたぜの地元の助六寿司😎

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当然ながら無添加で昔懐かしいしっかりした味付けのお稲荷さんに太巻、お稲荷さんの味付けはそれぞれ違っていて2パックで900kcal(炭水化物の塊w)。道の駅の飲物自販機はくっそ高かったのでwコンビニの100円ペットボトル、そのコンビニ駐車場の片隅にベンチがあったので豪華昼食タイムと相成りましたとさ。いやはや、神サマは見ていらっしゃる🐌

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2022年11月 4日 (金)

群馬県みどり市(旧勢多郡東村)「童謡ふるさと館」の KAWAI EX で、グリーグ「抒情小品集」から『アリエッタ, op.12-1』を

昨日11/3のリードオルガンコンサート終了後。そういえば 童謡ふるさと館 のKAWAIのフルコンサートグランドピアノEXを録ってないなぁと気がついて、急遽サクッと。グリーグの「抒情小品集」の第1曲『アリエッタ』を弾きました。

ココ、群馬県みどり市(旧勢多郡東村)の「童謡ふるさと館」には、「うさぎとかめ」「はなさかじじい」「金太郎」「大黒様」など数多くの童謡を作詞した同市花輪出身の石原和三郎氏の写真や略歴、自筆原稿等の資料のほか、童謡のパネル展示があります。この「童謡ふるさと館」のファミリーホール所蔵のフルコンサートグランドピアノ、KAWAI EX は平成元年の開館時に納入、事前に予約すれば1時間650円で2時間まで自由に使えるようになっています。
*群馬県みどり市 童謡ふるさと館
https://www.city.midori.gunma.jp/www/contents/1000000000192/index.html

KAWAIが初めてショパンコンクールの公式楽器として採用されたのは1985年の第11回ですが、ある意味最も昇り調子で気合が入っていた時代のKAWAIのフルコンサートグランドピアノがこのEXです。フルコンですから物理的には非常に有利なワケで、素直な高音の伸びやかさがなかなか心地よい楽器でした(*´-`)

2022年11月 3日 (木)

八百半飯店@大間々

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演奏つき小旅行wの締めは、赤城と大間々の間の正しい日本の中華料理店で正しい日本の麻婆豆腐定食でござい☺️☺️☺️

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汁物が中華スープでなくって味噌汁なのが正しさの所以なり。しかもとろろ昆布入りとは恐れ入りやした🫡

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11月3日/童謡ふるさと館(群馬県みどり市)Special Thanks Concert 御礼

前日11/2に川口で弾いた大型リードオルガン、撤収後そのまま車に積んでおけば翌11/3の童謡ふるさと館に運べる・・・とは誰もが考えることでして✌

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かくして、童謡ふるさと館の童謡ホールはこんなに豪華な装いになりました。日本広しといえども、このタイプの大型リードオルガン(=parlor organnと言います)が2台並ぶのはそうそう体験できるコトではございませんで、いらっしゃった方々、おめでとうございました!

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この時期はちょうど渡良瀬川の渓谷も紅葉が盛りで、演奏会出演のもうひと方がリハーサルされているタイミングですぐ近くの<不動滝>までモノの往復15分、大収穫でございました

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2022年11月 2日 (水)

11月2日/日独楽友協会シンフォニエッタ・アカデミー演奏会「忘れられた名曲たち 2」ステリハ

てなワケで、 すぎやま なおき 氏からのお声がけでお手伝いの運びとなった忘れられた名曲コンサート、終演しました👌

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現代楽器のフル音量に130年前のリードオルガンを太刀打ちさせるのは無茶とも思えど、持続低音での雰囲気づくりはそれなりにできたのではないかなぁと思ってます。

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リードオルガンを音楽専用ホールで弾いたのは初めてですが、なるほど確かに音が飛んで行きやすいように設計されている気がするなぁと思わされました。隣はチェレスタ、奏者がなんとチェンバロで何度かご一緒している 中村 裕 くんでノケぞりましたわ🤣

2022年11月 1日 (火)

11月3日/童謡ふるさと館(群馬県みどり市)Special Thanks Concert

渡良瀬川の少し奥、草木ダムの際そして足尾の手前に「童謡ふるさと館」という知る人ぞ知る施設があるのですが、そこの「童謡ホール」にはカナダはベル社が1900年ごろに作ったらしい大型リードオルガンがありまして、下に1本リンクさせたようにYouTubeに何本も出していますがま〜た美しく響くんですわ。
・童謡ふるさと館
https://www.city.midori.gunma.jp/www/contents/1000000000192/index.html

宇都宮のピアニストの方がここのスタインウェイのアップライトピアノと童謡ふるさと館のをいたくお気に召して映像付きコンサートをするとのことで、それならリードオルガンとジョイントにしよう・・・ということでお声がかかりました(*´-`)

このコンサートは童謡ふるさと館の童謡ホールで14時開演、入場料は入館料の200円のみという超破格です。秋の1日、浅草から東武の特急を使えばモノの3時間で深山幽谷の渡良瀬渓谷、最寄駅は神戸(ごうど)ですがそこから20〜30分くらいのんびり渡良瀬渓谷沿いのハイキングをお楽しみくださいましね〜w

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