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2022年9月 3日 (土)

BELTONのアップライトピアノFU33W(1976年製)で、シューベルト『ピアノソナタ D664 イ長調』から第2楽章を

シューベルトの「小さなイ長調ソナタ」として知られるピアノソナタ D664 から第2楽章を、昭和51年(=1976年)納入調律という調律カードが入ったBELTONのアップライトピアノFU33W(Serial No. 303xx)で弾きました。
実は音声の扱いをトチった状態で YouTubeにアップしていたので、アップし直しました💦)

このピアノ、形式が「FU33」でウォルナット仕上げなので「W」が付けられているんだろうなぁと推測。この個体は某教会の所有で、調律カードによると2002年までは数年おきに手を加えられていたようですがそれから20年近く放置されていた由。そのワリには状態がまともで調律しただけでそれなりに豊かな響きが蘇ったのが僥倖で、2022年9月3日にごく小規模で行ったミニコンサートの実況録画でございます。教会の礼拝堂で厳しい日本の夏を越えて調律がところどころアサッテに逝ってますがw、まぁご堪忍くださいませ〜(*´-`)

BELTONは古き佳き時代の国産ピアノ、日本のピアノ製作のメッカであった浜松の冨士楽器/ベルトーンピアノ研究所で作られています。このベルトーンという名称は芸大教授でピアニストであったレオニード・クロイツァー/Leonid Kreutzer(1884-1953)氏によるもので、ピアノの鋳物フレームには誇らしげに<"BELTON" NAMED BY PROF. LEONID KREUTZER>と鋳込んであります。また、古い時代のBELTONの鋳物フレームで<MANUFACTURED SINCE 1937>と鋳込んである写真が複数転がっております。BELTONは「国産ピアノの中でとりわけ音色が良い」という定評はあるようですが、かたや「修復にエラく手がかかる」という評価もあるようで、まぁありがちなバラつきなんだろなぁというのがワタクシ個人の見怪でございます。とりわけ、楽器とはもともとの質よりもナニよりも「履歴の個体差」の方が圧倒的にモノを言いますからね〜。

なお、ロゴが「BELTON」であることからか「ベルトン」とカタカナ書きされることも少なくないようですが、調律師学校を卒業して最初に冨士楽器に就職して最後の数年間勤めた方から「カタカナ書きではベルトーンだった」という証言が得られました。

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