中島みゆき 作詞/作曲『北の旅人』ソロ:モーツァルトの旅行用クラヴィコード(1763, J.A.Stein)の複製(2002年)で
本日(12/2)はワタクシの生誕日、いつの間にか55歳になってしまったようですが、なぁに、五捨六入すればまぁだ50歳の折り返し地点でさぁwww
中島みゆきの『北の旅人』という未録音の秘曲を、かの神童モーツァルトが7歳のとき(1763年)に買ってもらったJ.A.シュタイン製の旅行用クラヴィコードの複製で弾きました。
『北の旅人』は、1983年9月4日の天理教「あらきとうりょう・女子青年決起北海道大会」の大会歌として書き下ろされた曲です。ネット上にもあまり情報はなく、音源もわずか数種類程度にとどまるようです。「あらきとうりょう」とは「荒木棟梁」という建築や大工に関係した言葉で、どんな深山へでも恐れずに入っていって、立派な用材を伐採して建築に役立つように製材をする棟梁のこと。「荒木棟梁」とは天理教青年会が掲げている行動理念で、青年会員は自ら「あらきとうりょう」を自負し、日々、布教と求道に励んでいるとのことです。
このような理念を謳った特別な作品ということもあり歌詞を載せて偉そうに解釈を開陳することは控えますが、さすがは安定の中島みゆき、天理教の「あらきとうりょう」という理念を北海道の冬の自然の厳しさと見事に調和させた美しい歌詞として仕上げています。単純な中に力強さを秘めた佳曲だなぁと思いますが、同時にサビの部分で下の「ド」から上の「レ」までの跳躍を歌わせるのもまた、さすが容赦ない中島みゆきでありま〜す。
ここで使っているクラヴィコードは筒井本人の所有、モーツァルトが7歳のとき(1763年)にアウグスブルクのシュタインの工房で父親のレオポルドに買ってもらって以後終生愛用した、旅行用クラヴィコード(現在、ブダペスト、ハンガリー国立博物館所蔵)の忠実な複製です。旅行用クラヴィコードは、18世紀の旅の空に生きる演奏家や作曲家によく使われていました。このモーツァルトが使っていた旅行用クラヴィコードはたった1m程度の幅しかありませんが意外と重く丈夫で、音域はなんと4オクターヴ半もあったのでした。
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