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2020年7月20日 (月)

ベートーヴェン『ピアノソナタ第8番 op.13(悲愴)』から第2楽章を1894年ベーゼンドルファー社製ピアノ(ウィーン式アクション/85鍵)で

ベートーヴェン(1770-1827)の『ピアノソナタ第8番 op.13(悲愴)』から第2楽章を、いつもの1894年ベーゼンドルファー製ウィーンアクションのピアノで弾きました。

あまりにも有名な「悲愴ソナタ」の第2楽章ですが、Adagio cantabile という、ピアノという楽器にとって鬼門な発想記号が指定されています。ベートーヴェン先生ってばその楽器では物理的に不可能なことを容赦無くやらせやがりますが、ピアノソナタの緩徐楽章ってその最右翼なんだよなぁと。ピアノという楽器は弦を叩いて音を出すので原理的に減衰音しか出せないから、歌うような表現がむっちゃ困難・・・なんてぇのは誰でも一度ならず耳にも口にもwしておられるでしょう。ベートーヴェン先生の音楽は、それに加えて基本の基本は四声体なんだし、それらを弾き分け歌い分けるのなんて当然に決まってるよね〜、とピアノ弾きに強要してくるんですよ〜〜〜〜(まぁ他のみんなもそうと言えばそうなんですがw)。コレ、単純に言えばピアノを弦楽四重奏そのまんまに両手で弾き分けろって指令で、そう言えばJ.S.Bachには四声どころか六声のフーガがあったっけ・・・と思い出せれば、アレよりは楽だと思えるんですけどね(思えないかw)。

それにしてもこの『悲愴ソナタ』って、200年以上の時間による残酷な淘汰をくぐり抜けてメジャーであり続ける、メジャーちぅのメジャーだったんだなぁとあらためて痛感させられました。これぞ古典ちぅの古典、多少の味つけの偏りなんぞモノともしない堅固な「型」と同時にわずかな味つけの偏りでもバレてしまうような「シビアさ」をも備えており、ワタクシのような芸風にとっては「シビアさ」ばかりが強烈に。やはりメジャーちぅのメジャーですから音楽としての密度も桁違いでいやはやキツかったのなんの、とにかく鍛えられましたわ〜 (*´-`)

「知られざる名作」なんつ〜のが常に探されて提案され続けておりますし、ワタクシもそのような作品を好む傾向にあるのですが、結局のところはその圧倒的多数が「マニアックな作品」やら何やらの域を脱することができないワケで。そもそも「発掘されて提案されて主張されている」時点で何百周も遅れをとっているのが冷厳な事実で、別に変に主張せずとも人それぞれの趣向が異なることを再確認しさえすれば四海波静か(・x・ゞ

ベートーヴェンの時代のピアノのアクションはウィーン式アクションとイギリス式アクションに大別できてイギリス式アクションが現代のピアノと直結しているのですが、実はベートーヴェン自身はウィーン式アクションのピアノの方を好んでいたのです。この1894年製ベーゼンドルファーとベートーヴェンがまだ生きていた1820年代のウィーン式ピアノを同じ空間で弾き比べる機会があったのですが、なんと音も響きもそっくりでノケぞりました。さすがは時間が止まっているウィーンの楽器、いわゆる「ウィンナトーン」ってぇシロモノはシェーンベルク(1874-1951)が生まれ育った時代まであまり変わっていなかったんですね〜(・ω・ゞ

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