サティ『貧者の夢』を、1911年製プレイエルで
サティ(1866-1925)の『貧者の夢(1900年)』を、サティが生きていた1911年製(85鍵)のプレイエル 3bis(トロワビス)型ヴィンテージピアノで弾きました。
も〜、この曲名、ワタクシのためにあるような(・o・ゞ
のっけからの長い休止符がびっくりですね〜。一拍がおおむね一秒のこの曲で一小節半の休止符が書いてあり、つまりは曲が始まったばかりのタイミングでなんと6秒もの休止が指定されているという、1900年当時はおろか、現代でも相〜当に渋いw指定ではないでしょうか。しかも曲調はとにかく単純なコラール調で、ピアノで表現するのがこれまた非常に難しかったりします。サティ自身のイメージとしてはオルガンでのコラールでしょうが、打弦楽器であるピアノの宿命として「打撃音→楽音の減衰」の繰り返しにとにかく悩ませられ続ける、まことに難しい曲でありま〜す。
このピアノはさいたまピアノ工房が2011~2012年にかけて中身をオーバーホール、外装を2016年に再塗装しているので、歳はとっていますが新しい感じになっています。それでいながら古い楽器のファジーな奥深さwはちゃぁんと残っているという、昔の楽器に寄り添って真摯に修復作業を行える稀有な工房がさいたまピアノ工房です。
・さいたまピアノ工房: http://saitama-piano.main.jp/
(追記)2017.10.11. Facebook上で、ありがたいご指摘がありました(^^)
この曲は弟子によって楽譜が見つけられて「遺作」として出版されたのですが、実はマスネの曲のパロディーで、キャバレーで誰もが知るパクリとして披露されたものとのことです。う〜む、不勉強でした〜m(._.)m
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