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2016年7月の11件の記事

2016年7月31日 (日)

リストの命日によせて『詩的で宗教的な調べ』第6曲「眠りから覚めた御子への賛歌」を、1843年プレイエル製スクエアピアノで

本日(7/31)は、リスト(1811-1886)の命日ですよ〜。
これまた言わずと知れた大リスト、ではありますが、どうしても極めて一面的な理解しかされない不幸な大芸術家だなぁ、と思わざるを得ません。
(そんなこと言ったら大芸術家なんてみんなそうぢゃん、というツッコミは無しねw)

ピアノをとてつもないショウマンシップで華麗に弾きまくる・・・というレッテルが強烈に貼られてしまっているのは無理もないことですが、それだけで説明できる程度の人物が当時のパリで芸術家としてしかも尊敬/畏敬の対象になれようハズがないではございませぬか。

リストはさまざまな方面の芸術文化に通じるだけでなくそのどれもが相当なレベルであったようで、各分野の芸術家から「リストにかかったらど〜しようもねぇ」というような怖れすら抱かれていたフシがあります。そのような恐るべき大芸術家を一面だけで語るのは、語っている人物のお里が知れるwだけのおハナシですよね〜(・x・ゞ

だいたい、この時代にひときわ高くそびえていた大巨人の人となりをたかが一人の現代人が理解できる、なんておこがましいにも程があります。「歪んだリスト観」の最たるもの<技巧だけで内容がない>という譏りがいまだにありますが、この譏りは実は、そのような観点でしかリストを見られない狭量な人物こそが生み出しているのでありま〜す。

リストの『詩的で宗教的な調べ』より、第6曲「眠りから覚めた御子への賛歌」を、リストもショパンも生きていた1843年プレイエル製のスクエアピアノ(個人蔵)でどうぞ!

2016年7月29日 (金)

シューマンの命日によせて、『アラベスク op.18』

本日(7/29)は、シューマン(1810-1856)の命日ですよ〜。
シューマンもロマン派時代の芸術家のご多分に漏れずにファンタジーの世界の住人でしたが、シューマンのファンタジーの方向はおよそ常軌を逸していたのではないかなぁ・・・とすら思えるほどに独特かつ精妙そして病的である気がします

シューマンの音楽はどの楽器のための音楽でも妙に弾きづらい箇所が必ず存在し、このことは、シューマンにとっては楽器の性能や性格よりも自身の頭の中に描かれたファンタジーの方がはるかに大切であった、と思えてなりません。このようなシューマンの音楽を演奏するとき、楽譜を「正確に読む」だけでなく楽器の周りの空間で起きるまことに不可思議な現象(音響現象から想起される不思議な空間感覚・・・とでも申しましょうか)を多面的重層的に(実際のところはなんとな〜く、なのですがwww)感じ取りたい! という姿勢が不可欠でしょう。

ともすれば、現代人の演奏は「・・・のような表現をする」という明快な方向になりがちですが、そのような姿勢ではシューマンの妄想wの世界の入り口の扉を叩くことすら不可能。現実世界はとにかく不思議なことに満ち満ちており、それをとにかく<不思議で魅力的な姿>として大まかに感じ取ろうという姿勢、既に現代人にはもはや困難な姿勢とも言えましょうが、これこそがファンタジーの世界に遊ぶ姿勢でありま〜す (`・ω・´)シャキーン

人類はあくまでも生き物の世界の一員ですから、他の動植物のような<感覚>も心の奥底にかならず潜んでいます。生存のためには全く必要でない「芸術」がインフラが発達した現代でも消え去らないのは、このような<原初的な感覚>を呼び起こしているからこそではないでしょうか。

シューマンの『アラベスク op.18』を、1909年ライプツィヒのブリュートナー製、かつてのドイツ皇帝ヴィルヘルム2世が従妹のアレキサンドラ皇后(ロシア最後の皇帝ニコライ2世の妻)に贈ったものと言われている、特別なピアノでどうぞ!

2016年7月28日 (木)

J.S.バッハの命日によせて『パルティータ第1番 BWV825』から「サラバンド」

本日(7/28)は、J.S.バッハ(1685-1750)の命日ですよ〜。
言わずと知れた大バッハ、その大バッハが初めて鍵盤楽器のための作品を出版物として世に問うたのが、いわゆる『パルティータ集 BWV825-830』です。
1726年に第1番、そして毎年一曲ずつ自費出版を続け、ついに1731年にこれまた自費出版で『クラヴィーア練習曲集 作品番号1』として6曲まとめて出版したのでした。
その最初の『パルティータ第1番 BWV825』から「サラバンド」をチェンバロでどうぞ!

チェンバロは「強弱がつけられない」とか「表現力が劣っていた」とかいうレッテルをいまだに貼られているフシがありますし、当時でも「チェンバロでの歌うような表現はなかなか難しい」とされていたのも事実ですが、まぁ、どうかお聴きくださいましな (`・ω・´)シャキーン

ピアノの誕生は1700年少し前ごろ、と言う理解が現時点では概ね正しいのですが、チェンバロはさらに300年ほど昔にまで歴史をさかのぼれる楽器です。そのような楽器にマイナス方向のレッテルを貼ることには、少なくとも自分としては意味を感じません。・・・まぁ「身びいき」ってぇヤツでしょか〜(・o・ゞ

2016年7月23日 (土)

ドメニコ・スカルラッティの命日によせて、ソナタ K.30 / L.499(猫のフーガ)

本日(7/23)は、ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757)の命日ですよ〜。
ドメニコ・スカルラッティは鍵盤楽器音楽の大家として知られており、現代のピアノでも比較的頻繁に演奏されることが多いと言えましょう。
ドメニコはナポリに生まれ、リスボンに移ってポルトガル王女バルバラに音楽を教え、バルバラがスペイン王家に嫁ぐとともにマドリードに移住、そのまま後半生を過ごしています。

ドメニコの周辺に響いていたチェンバロの音色は基本的にイタリアのそれで、情緒的な表現をすると、飾りっけのない素朴な響きとそれを支えるバリっとした低音、そして甘く優しく歌う高音かなぁと。
新潟は三条市の旧下田(しただ)村在住のチェンバロ&クラヴィコード製作家:高橋靖志氏による、17世紀イタリアのスタイルに基づくオリジナル設計の1段チェンバロ(ショートオクターヴ)で、K.30 / L.499 のいわゆる「猫のフーガ」と言われているフーガをどうぞ。
このフーガの主題はなにやら奇妙で、まるで猫が鍵盤の上を歩いて適当に出てきた音列wのようだ・・・ということで「猫のフーガ」という俗称がついたとのことです。現代人にとってはナンのこともない旋律にも思えますが、300年ほど昔の人にとってはさぞや斬新だったでしょうね〜。

なお、スペイン王室には同時にピアノの発明者とされているクリストフォリの弟子であるフェリーニの手によるピアノもあり、ピアノとの関わりも深かったのは確実。数々のピアニストがあまたの録音を残していますが、ワタクシの好みは Horowitz を別格として、イチ推しは Marcelle Meyer 女史ですね〜。
・・・ココだけのハナシ、女史の録音があればチェンバロの録音は Scott Ross 以外には要らないような気すら致します。おっとブーメラン(・x・ゞ

2016年7月22日 (金)

7月24日/ペトロフの「木の響き」とギターとの邂逅〜Novecento:もう一つの20世紀

明後日(7/24)は、久々に白金台のペトロフ専門店「ピアノプレップ」でのサロンコンサート。共演はギターの西垣林太郎氏。

古来、鍵盤楽器とギターなどの撥弦楽器とは
「交換可能」とされていましたが、
昨今、これを知る人も少なくなりました。
ペトロフピアノの真骨頂は「木の響きの心地良さ」
ギターとの合奏が「しっくり来る」ピアノです。
「交換可能」であることもむべなるかな!


ギターとペトロフが贈る「木の響き」…モラヴィアワインの芳醇な味わいとともにどうぞ。残席僅少! ワタクシ、20世紀イタリアネタを弾くのは今回が初めて。
相〜当〜にレアですよ〜(・o・ゞ

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2016年7月24日(日)15時半開演(15時開場)
2500円 ♪モラヴィアワイン付♪
ギター:西垣林太郎/ピアノ:筒井一貴
チェコ製ピアノ「ペトロフ」専門店:ピアノプレップ 白金台サロン
港区白金台2-6-12(明治学院大学すぐそば)
予約・問合せ:03-6721-9613(ピアノプレップ)

<プログラム>
Franco MARGOLA (1908-1992)
 Omaggio a de Falla "Preludio" (Gt solo)
 Fantasia (Gt & Pf)
Virgilio MORTARI (1902-1993)
 Studio galanti (Pf solo)
Enzo BORLENGHI (1908-1995)
 Fantasia (Gt & Pf)
Elsa Olivieri SANGIACOMO (1894-1996)
 Due canzoni italiane (Pf solo)
Carlo MOSSO (1931-1995)
 Fantasia (Gt & Pf)
 Tre canzoni piemontesi (Gt solo)
Adriano LINCETTO (1936-1996)
 Divertimento a due (Gt & Pf)

2016年7月20日 (水)

7月18日/1909年製ブリュートナー・ピアノ〜ブーニンをコンクール優勝に導いたピアノ〜から、シューマン/アラベスク op.18

先日7月18日の『古き佳き独逸の銘器、いぶし銀の輝き:1909年製ブリュートナー・ピアノ 〜ブーニンをコンクール優勝に導いたピアノ〜』の前半ラストで弾いた、シューマンの『アラベスク op.18』の動画をどうぞ(・o・ゞ

シューマンの現世を飛び越えた夢うつつの世界、そしてひょっとしたら音楽づくりを手伝ってくれていたかも知れぬこびとさんたちのうごめきが、マイクに入っているかも知れません!

この『アラベスク op.18』の冒頭にシューマンは独逸弁で<Leicht und zart>という指示をしておりまして。すなはち<軽くそして優しく>しかもメトロノーム記号はなんと四分音符が152とかなり速い!
・・・そう、この曲のメイン主題で粘ったり引きずったりする解釈には異を唱えたいワタクシでありま〜す (`・ω・´)シャキーン

シューマン(1810-1856)『アラベスク op.18』
2016.7.18. 世田谷、松本記念音楽迎賓館
 1909年製 ブリュートナー グランドピアノ:筒井 一貴
 かつてのドイツ皇帝ヴィルヘルム2世が従妹のアレキサンドラ皇后(ロシア最後の皇帝ニコライ2世の妻)に贈ったものと言われているピアノです

2016年7月17日 (日)

7月18日/1909年製ブリュートナー・ピアノ〜ブーニンをコンクール優勝に導いたピアノ〜

98年前の本日:1918年7月17日の早朝、ロシア三月革命で退位していたロマノフ家の皇帝ニコライ2世と、ドイツ出身の皇后アレクサンドラほか一家7人と4人の従者が幽閉されていた西シベリアのエカテリンブルクでときの共産党政権の手で銃殺されましたが、共産党政権は皇帝の処刑のみ、という偽りの発表をしました。

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1991年にソヴィエト連邦が崩壊。それまで口を閉ざしてきた人々が真実を語り始めました。銃殺隊のメンバーだった人物の証言が決定的となり、その証言通りに複数の遺体が沼地で発見され、DNA鑑定の結果ニコライ2世皇帝ら一族のものと判明。

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明日(7/18)世田谷の松本記念音楽迎賓館で行う演奏会は、まさにこの他ならぬ皇后アレクサンドラの“聖なる遺品“である1909年ブリュートナー製ピアノを使う栄誉に浴しており、本日は祈りの日となります。 三連休の最終日ではございますが。願わくば、演奏会にご来場賜りますように。

2016年7月18日(月祝)14時開演
世田谷、 松本記念音楽迎賓館 (世田谷区岡本2丁目32ー15)
4000円/全席自由(50名、要予約)
ブリュートナー・ピアノ演奏: 筒井 一貴
共催:松本記念音楽迎賓館
予約・問合せ:bergheil69@me.com(筒井)

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2016年7月 8日 (金)

農工大ピアノ部のレッスン&「だいもん」国分寺店

農工大ピアノ部、夏コンに向けてのレッスンしぅりょう( ´ ▽ ` )ノ

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30年前からお世話になっている「だいもん」の先代が住宅地の一角に新しく作った店、初訪問〜♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪

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農工大農学部から北府中に歩いて行く途中、府中市晴見町「だいもん」の雰囲気も変わらず。こちらはお子さんたちでばっちり切り盛りしているとのこと。「あ〜先生、お世話になってます〜」と言われ、微妙に面映い気分に(・o・ゞ

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2016年7月 3日 (日)

ヤナーチェク生誕祭によせて『草かげの小径にて 第一集』から「散りゆく木の葉」をペトロフのグランドピアノで

本日(7/3)はモラヴィア(チェコ)の作曲家:ヤナーチェク (1854-1928) の誕生日ですよ〜(・o・ゞ

和歌山市の「和歌の浦アート・キューブ」所蔵、チェコ製のペトロフP-III型(1991年製)の個性あふれる音色で数年前に弾いた、ヤナーチェクの珠玉の小品集『草かげの小径にて 第一集』から、第2曲「散りゆく木の葉」をどうぞ。

いまだ社会主義時代のチェコのピアノ、現代人にとっては古風な音色という受け止め方になることもありましょうが、そもそもクラシック音楽というものは古風なものではないでしょうか。しかもこの楽器には、なるほどスラヴな音とはこのような方向性もあるのだなぁ〜、と思わせられる圧倒的な説得力があります。

ヤナーチェク(1854-1928)
 『草かげの小径にて 第一集』より、第2曲「散りゆく木の葉」
2013.10.6. 和歌山、和歌の浦アートキューブ
 1991年製 ペトロフP-III型 グランドピアノ:筒井 一貴

2016年7月 2日 (土)

秋元屋@野方(中野)

昨日(7/1)は夕刻から、いつもフォルテピアノ系でお世話になっている某氏と中野は野方で食用豚🐷の流通調査( ̄^ ̄)ゞ

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17時過ぎに入店、普通に席に着けたものの、あっという間に満席。焼きものをきっちり炭で焼いているのもポイント高し!

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・・・あるところにはあるんですね〜。とにかくウマかったでした♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪

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2016年7月 1日 (金)

サティ生誕祭によせて『星たちの息子 "Le fils des étoiles" 〜全曲版〜』を、1905年製プレイエルピアノで

本日(7/1)は、今年生誕150年を迎えているサティ(1866-1925)の命日でありま〜す。
先日2016年6月5日に高崎のアトリエミストラルにて行ったオールサティプログラムの演奏会の実況録画より、およそサティマニアしか知らないであろうw秘曲中の秘曲『星たちの息子 "Le fils des étoiles" 〜全曲版〜』です。・・・演奏時間63分ですので、心してどうぞ(・o・ゞ

『星たちの息子 "Le fils des étoiles" 〜全曲版〜』は全3幕からなる戯曲にサティが音楽をつける予定だったところが戯曲作者との意見の違いで頓挫、サティが後年独自にピアノソロで曲を書き上げ、それが死後発見された・・・という作品です。総演奏時間60分を超える大作で、サティ最長の作品と言えます(有名な『ヴェクサシオン』は繰り返しの回数が840回と多いだけの元ネタとしては「短い」作品ですからね〜www)。『星たちの息子』各幕への前奏曲は普通に出版されていて演奏も録音も多数存在しますが、この「全曲版」の存在はごく限られた人にしか知られておらず、2016年にベーレンライター社がようやく出版したことでこれから少しずつ知られて来ることになる・・・かもしれません(無理かなぁw)

ここで使っているピアノは、アトリエミストラル所蔵の1905年製プレイエル・・・すなはち、正真正銘、サティが生きていた時代の文化の薫り高きパリで作られた楽器。現代とはそもそも「人間の生き方」自体が全く異なる時代の逸品が今なおそのままの姿で生き残ることはございませんが、この楽器は奇跡的に弾き方次第で昔の空気を蘇らせられる楽器です。

動画による記録では当日の雰囲気のごくわずかしかお伝えできませんが、楽しんでくださると嬉しいです!m(._.)m

サティ(1866-1925)星たちの息子〜全曲版〜
2016.6.5. 高崎、アトリエミストラル
 1905年製 プレイエル 3bis グランドピアノ:筒井 一貴

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