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2015年4月 6日 (月)

ピアノに関係する最古の資料(1440年ころ)

Clavisimbalum 最初期の鍵盤楽器に関する資料で最も重要なものは、ズウォレのアンリ・アルノー(Henri Arnaut de Zwolle)が1440年頃に書いてブルゴーニュ公に提出したもので、クラヴィシンバルム(clavisimbalum)、クラヴィコルドゥム(clavicordum)、ドルチェ・メロス(dolce melos)、オルガン、リュート、ハープの図面集(パリ、国立図書館所蔵)です。大きめな図面の画像はここから。

アルノーは、クラヴィシンバルムの図面に4種類の発音機構を提案しており、このうち3種類が弦をはじく方法で、1種類が弦をたたく方法なのです。このことは、チェンバロという撥弦式鍵盤楽器のみならずピアノという打弦式鍵盤楽器に対する技術的興味自体が最初期から存在していた証と言えましょう。

すなわち「弦を叩いて発音する鍵盤楽器」というものはことさらに新しい存在ではなく、ピアノの出現を「当時、鍵盤楽器の主流であったチェンバロに強弱がつけられないことを不満に思って、強弱がつけられる鍵盤楽器を求めた」という観点から語ることは全くの見当外れということなのです。鍵盤楽器の歴史、そしてピアノの歴史を説明してピアノの誕生の理由を述べている文章はそれこそ星の数ほど存在していますが、孫引きに孫引きを重ねた結果でしょうが、誤解が蔓延していることは誠に遺憾であります。
・・・「はっきりした理由はわからない」と言いたくないのもあるでしょうが(汗

さらに、クラヴィシンバルムとは別にドルチェ・メロスも打弦式鍵盤楽器であり、アルノーの図面が細部にわたって具体性があることからも、ピアノの先祖と言うべき楽器がすでに1440年時点で存在していた可能性がないとは言い切れません。しかし、ドルチェ・メロスは一台も残っておらず、コレこそがピアノの先祖である!! と正面切って一般に主張するのには少々はばかられる存在でもあります (^_^;

古いまとめですが、このページにまとめています。ご興味があればご一読くださいませ!m(._.)m

補1)1397年、パドヴァの法律家が『オーストリアのヘルマン・ポールという人物がクラヴィチェンバルムという楽器を発明したと主張している』と言及しており、これが鍵盤楽器についての最古の記録(ニューグローヴ音楽辞典)
補2)1425年、北西ドイツ、ミンデンの聖堂の祭壇の飾り壁に鍵盤楽器とその演奏者の彫刻が彫られた。これが鍵盤楽器の最古の図像

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