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2021年12月 2日 (木)

中島みゆき 作詞/作曲『北の旅人』ソロ:モーツァルトの旅行用クラヴィコード(1763, J.A.Stein)の複製(2002年)で

本日(12/2)はワタクシの生誕日、いつの間にか55歳になってしまったようですが、なぁに、五捨六入すればまぁだ50歳の折り返し地点でさぁwww

中島みゆきの『北の旅人』という未録音の秘曲を、かの神童モーツァルトが7歳のとき(1763年)に買ってもらったJ.A.シュタイン製の旅行用クラヴィコードの複製で弾きました。

『北の旅人』は、1983年9月4日の天理教「あらきとうりょう・女子青年決起北海道大会」の大会歌として書き下ろされた曲です。ネット上にもあまり情報はなく、音源もわずか数種類程度にとどまるようです。「あらきとうりょう」とは「荒木棟梁」という建築や大工に関係した言葉で、どんな深山へでも恐れずに入っていって、立派な用材を伐採して建築に役立つように製材をする棟梁のこと。「荒木棟梁」とは天理教青年会が掲げている行動理念で、青年会員は自ら「あらきとうりょう」を自負し、日々、布教と求道に励んでいるとのことです。

このような理念を謳った特別な作品ということもあり歌詞を載せて偉そうに解釈を開陳することは控えますが、さすがは安定の中島みゆき、天理教の「あらきとうりょう」という理念を北海道の冬の自然の厳しさと見事に調和させた美しい歌詞として仕上げています。単純な中に力強さを秘めた佳曲だなぁと思いますが、同時にサビの部分で下の「ド」から上の「レ」までの跳躍を歌わせるのもまた、さすが容赦ない中島みゆきでありま〜す。



ここで使っているクラヴィコードは筒井本人の所有、モーツァルトが7歳のとき(1763年)にアウグスブルクのシュタインの工房で父親のレオポルドに買ってもらって以後終生愛用した、旅行用クラヴィコード(現在、ブダペスト、ハンガリー国立博物館所蔵)の忠実な複製です。旅行用クラヴィコードは、18世紀の旅の空に生きる演奏家や作曲家によく使われていました。このモーツァルトが使っていた旅行用クラヴィコードはたった1m程度の幅しかありませんが意外と重く丈夫で、音域はなんと4オクターヴ半もあったのでした。

2021年11月29日 (月)

CHAPPELL 20世紀初頭,190cm(PIAPIT修復)で、グリーグ『抒情小品集』から『ノクターン op.54-4』を

Chappell & Co. は1811年ごろ創業、という非常に歴史の古いロンドンのメーカーです。製造番号が見あたらず残念ながら以前に海外で行われたオーバーホールで消されてしまったようですが、形態など種々の特徴から20世紀初頭の製造と推測しました。かなり綺麗な状態でピアピットに入庫したのですが音はロクに出ない状態で、結局はアクション周りを主としたオーバーホールを行うことになりました。

再調整後初の音出し30分程度でこの動画のような鳴りがよみがえり、ご購入者ともども一同感嘆のひとときとなりました。おめでとうございます〜!
*ピアノ工房ピアピット(千葉県印西市)
ピアノは本気で直せば古いピアノでも必ずよみがえります
http://www.piapit.com/repair.html

曲は、グリーグ(1843−1907)『抒情小品集』から『ノクターン op.54-4』です。『抒情小品集』はグリーグが生涯にわたって作曲し続けた「つれづれ小品集」のような曲集で、この『ノクターン』が入ったop.54の出版は1891年です。基本的に低めの音域で落ち着いた響きの曲ですが、随所に散りばめられている高音のきらめきが凛と澄んだ北欧らしさなのかなぁと感じます。このCHAPPELLの高音の特徴がより活かせそうと思って選曲しました。

2021年11月21日 (日)

レナルド・アーン『Le rossignol éperdu/思い惑う夜鶯』から第5曲『Soleil d'automne/秋日和』を、1905年製プレイエル3bisピアノ(85鍵)で

レナルド・アーン(1874-1947) の独り語りとも言えそうな玄妙な小品集『Le rossignol éperdu/思い惑う夜鶯』から第5曲『Soleil d'automne/秋日和』を1905年製85鍵のプレイエル 3bis(トロワビス)型ヴィンテージピアノで弾きました。

アーンは歌曲方面で渋い人気wを博していますが、それでもピアノ曲を書いていないワケはございませんでして。この『Le rossignol éperdu』は1912年の出版ですからこのプレイエル3bis と同世代、古典的なかたちをしていながら随所にこの時代のおふらんすな響き満載、そして新しい時代への萌芽ともいうべき難しい響きもあり、やはりこのような魅力は同世代のピアノで魅力百倍。まぁ地味ですけどね〜 (*´-`)



19世紀末から20世紀初頭にかけては現代的な科学技術が次々と花開いたタイミングで、ピアノに限らず人間の生活が大変に変化したタイミングでもありました。そしてこの時代に生み出された芸術もまた大きく変化したワケでして、あまたの才能そして魑魅魍魎がそれこそうじゃうじゃと湧いていた時代なんですね〜。この時代はまだまだ「魔力」に満ちていて神秘的なナニかに対する感受性も相当に高かった時代でしょうから、たかが現代日本人がこの時代のピアノを使ったところでそれを強く強く念頭に置いて弾かないと一発で返り討ちされるのが怖く、またオモシロいのでありま〜す (`・ω・´)

2021年11月19日 (金)

<壊れたリードオルガンを修理したい>クラウドファンディング(12/9まで!)

佐賀市在住の久米詔子(くめ のりこ)さんNPO法人まちの根太との共同プロジェクト壊れたリードオルガンを修理したいの情報が入ってまいりました。はしょって解説しますので、クラウドファンディングのページをご覧くださいませ〜。

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壊れたオルガンは、佐賀市内で明治40年創業の旧枝梅酒造という造り酒屋に残されていました。
今から3年前、旧枝梅酒造は佐賀市役所に敷地の一部を買収され、残りの部分を私有地のまま「NPO法人まちの根太」が管理することになりました。

その買収された敷地にあった精米所から小さな青いオルガンを助け出し、買収されず私有地として残された東の蔵にストリートピアノのように誰でも自由に弾けるオルガンとして設置、『蔵オルガン』としていろんな人に愛されていました。

そのオルガンが壊れてしまい、壊れた場所の修理とともにオーバーホールする費用としての160,000円+諸経費合わせて200,000円のクラウドファンディングです。

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オルガンを管理しているNPO法人まちの根太は、昨年からのコロナ禍によって収入源だった東の蔵でのイベントがキャンセル続きで、月々の維持費を捻出するにも苦労している状況。東の蔵を訪れるお客さまの「オルガンがない」「オルガン弾きたかったー」という声に答えて、再び弾くことができるようにオルガンを修理しなくてはという思いと、音楽家「久米詔子」さんの楽器に対する熱い思いとが重なり、このクラウドファンディングにチャレンジしているとのことです。

<壊れたリードオルガンを修理したい>
https://readyfor.jp/projects/organ

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2021年11月18日 (木)

マスネー(マスネ)『2つの即興曲』から第1曲『Eau dormante/動かぬ水』を、1905年製プレイエル3bisピアノ(85鍵)で

マスネー(1842-1912)の『2つの即興曲』から第1曲『Eau dormante/動かぬ水』を1905年製85鍵のプレイエル 3bis(トロワビス)型ヴィンテージピアノで弾きました。この曲の出版は1896年、まさに楽器と作品とがどんぴしゃで、チト渋すぎる感もありますがw興味深く弾くことができました(^^)v

曲名は『よどんだ水』という邦訳もありますが、う〜ん、まぁ、少しヒネってみた結果、なんとか出てきましたよ。『動かぬ水』に決っ定〜 (`・ω・´)!

マスネーはオペラで大成功し、当時もっとも有名な作曲家の一人でした。その作品群はとにもかくにも軽妙洒脱かつ美しいメロディーの宝庫ですが、現代ではごく限られた作品しか顧みられていないのがチト残念なような。ヴァイオリン用として誰もに知られる通俗名曲『タイスの瞑想曲』はオペラ『タイス』の中の一曲ですが、これがあまりにも突出して知られ過ぎているという一面もあるのかなぁとかなんとかw。

19世紀末から20世紀初頭にかけては現代的な科学技術が次々と花開いたタイミングで、ピアノに限らず人間の生活が大変に変化したタイミングでもありました。そしてこの時代に生み出された芸術もまた大きく変化したワケで、あまたの才能そして魑魅魍魎がそれこそうじゃうじゃと湧いていた時代なんですね〜。この時代はまだまだ「魔力」に満ちていて神秘的なナニかに対する感受性も相当に高かった時代で、この時代の独特な空気感は現代の明晰なピアノで弾いてしまうと雲散霧消してしまいがちなのですが、この アトリエミストラル の1905年製プレイエルは的確に手を加えられて適度に弾かれているためでしょうか、霊的な雰囲気を蘇らせることが充分に可能なのでありま〜す (`・ω・´)

2021年11月14日 (日)

FUKUYAMA & SONS 155cm初期型(PIAPIT修復)で、アンドレ・カプレ『古風なスタイルに基づく3つの小品』から第1曲『メヌエット』を

FUKUYAMA & SONS は日本のメーカーですがどうやら基本的に自社では生産せずに、さまざまなメーカーに依頼して自社ブランドを提供していたようです。時代や機種によって依頼先もさまざまですが、この155cm初期型は宇都宮のこだわりのメーカー:イースタインの150型と同じです。イースタインは玉石混淆な日本のメーカーの中で本場のヨーロッパ音楽を知らずとも超一流の木工職人が材料から手のかけ方からこだわり抜いていて独特な音色には定評があるメーカーでして、ドロドロガビガビで全く全っっっ然動かないこ〜〜んな状態 ↓

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からオリジナルの部品をできる限り活かすようなオーバーホールを行ったところ音色が見事によみがえり、納入先のご希望によるご指名(やったぜ✌️)での動画収録でございました。

部品を交換しちまえばかなりラクになるハズなのに、それを敢えてしないで日本の職人に対してしっかりとリスペクトするのがマニア集団のピアピットの面目躍如だなぁと改めて。
*ピアノ工房ピアピット(千葉県印西市)
ピアノは本気で直せば古いピアノでも必ずよみがえります
http://www.piapit.com/repair.html

曲は、アンドレ・カプレ(1878−1925)による『古風なスタイルに基づく3つの小品』から、第1曲『メヌエット』です。カプレは仏蘭西中堅の作曲家でドビュッシーと親交が篤く、繊細な作風がとりわけ素敵だったとのことで。この時代はあらゆる分野で幾多の才能が存分に花開いていましたが、作曲家としてはどうしてもドビュッシーとラヴェルあたりの超〜有名な作曲家ばかりに目が向けられがちなのは、まぁ、う〜ん、仕方ないんでしょかね〜 (´・ω・`)

なお、イースタインの150型について徹底的に調べた方がいらっしゃり(世間は広い)、FUKUYAMA & SONS との関連についても触れられています。
http://niga2.sytes.net/wordpress/?p=419

2021年11月11日 (木)

Ernest Alfred Dicks (1865-1946)『Twelve Short Voluntaries』から第9曲『Communion』を、1954年製ヤマハ5号リードオルガンで

1909年にグラスゴーで出版された『Twelve Short Voluntaries - for the American Organ or Harmonium』から、第9曲「Communion」を、おなじみ 渡邉祐治氏 の修復によるYAMAHAの1954年製5号オルガンで弾きました。

作曲の Ernest Alfred Dicks (1865-1946) はイギリスのオルガニスト・作曲家、いかにもこの当時のオルガニスト件兼作曲家らしく、精力的に作品を出版しております。この穏やかで滑らかな雰囲気は、足踏みオルガンの世界ならではの至福の時間ですよ〜 (*´-`)

場所は小淵沢の別荘地の一角で2021年6月にオープンしたスペース「スタヂオぴーの」です。もとはブロンズの鋳造のためのしっかりしたスペースでそれをリフォームしたとのことで30人程度がゆったりくつろげます。天井が高く構造は頑丈、素直な残響が心地よくこれからの展開が楽しみですよ〜。しばらくここに5号オルガンを貸し出すことになって2021年7月25日にワタクシ筒井がコンサートを行い、そのあとに収録した動画です。12月5日には第2回めのリードオルガンコンサートですよ〜。

2021年11月 9日 (火)

ひさびさの身体のメンテナンス@目黒

半年ぐらい新座の某スマイル治療院での身体のメンテナンスをサボってしまっていて、いくらナンでも受けなきゃなぁ・・・と思ったときにナゼか2年以上ぶりにヒラめいた目黒の Bar Valse で偶然に知り合って以来のゆるゆるなおつき合いの柔らかな豪腕トレーナー、 櫻井 優司 さん (*´-`)

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痛くなってこわばる直前のポイントをゆっくりゆっ〜くりと巧みに責める(ナンのハナシだw)ストレッチはやはりハンパなく超一流で、あちこちがびよ〜んと10cm以上伸びるようになったwイメージでございました。

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やはり、厄年過ぎたら身体のメンテナンスは有料だよなぁぁぁと改めて。櫻井さんいわく、厄年あたりで筋肉の含水率がはっきりと低下する由、やっぱり昔の人は経験則でちゃぁんと理解していたんだなぁと(*´-`)

2021年11月 5日 (金)

YAMAHAのアップライトピアノW102B(1982年製、PIAPIT修復)で、ゲール『蝶々, opp.94-96』から、第2曲『あなたを魅せたくて, op.95』を

カワイとヤマハが互いにゴリゴリにしのぎを削っていた時代、1982年製の木目調の代表的モデルの W102B です。姿だけでなく、音もオリジナルをしのいでますよ〜(^^)

オリジナルのW102Bには燭台はついていないのですがオーナー様のたってのご希望で新たに取りつけ、青いポイント塗装をほどこしたとのこと。茶色に青のポイント塗装って、渋くてむっちゃカッコいいですね〜。
ピアノ工房ピアピット(千葉県印西市)
ピアノは本気で直せば古いピアノでも必ずよみがえります
http://www.piapit.com/repair.html

Henri van Gael(1860−1918)作曲
『蝶々 Les papillons, opp.94-96』から、第2曲『あなたを魅せたくて/Pour vous charmer, op.95』
ゲール作曲の『蝶々』として発表会でしばしば弾かれる曲がございまして、ピアピットの動画ですでに紹介してます。ですが、なんと実は、ゲールは『蝶々』という3曲セットの曲を op.94〜op.96 の連作として出版しており、有名なのは第1曲だけで第2曲も第3曲も楽譜の入手すら難しいのが現状。このたびなんとか第2曲の楽譜が入手できて紹介できました(^^)v

題名の『Pour vous charmer』の邦訳にはいたく難儀させられまして、当然ながら出来合いの訳なんぞ存在しないワケでして。コレ、要はそれほど親しい関係でない相手に使う「vous」を魅了/charmerさせて親しい関係に持っていこうという「シタゴコロ」なんだよね〜・・・と識者に確認して呻吟した結果の、『あなたを魅せたくて』でした ٩(・ω・)و

なお Gael はベルギー人でオランダ語系の名前だそうで、カタカナ表記にするときは、なんと「アンリ・ヴァン・ハール」が適切な由。日本人にとっては不要なマメ知識w

2021年11月 3日 (水)

レナルド・アーン『Le rossignol éperdu/思い惑う夜鶯』から第42曲『Le petit mail/小さな散策路』を、1905年製プレイエル3bisピアノ(85鍵)で

レナルド・アーン(1874-1947) の独り語りとも言えそうな玄妙な小品集『Le rossignol éperdu/思い惑う夜鶯』から第42曲『Le petit mail/小さな散策路』を1905年製85鍵のプレイエル 3bis(トロワビス)型ヴィンテージピアノで弾きました。

アーンは歌曲方面で渋い人気wを博していますが、それでもピアノ曲を書いていないワケはございませんでして。この『Le rossignol éperdu』は1912年の出版ですからこのプレイエル3bis と同世代、古典的なかたちをしていながら随所にこの時代のおふらんすな響き満載。そして新しい時代への萌芽ともいうべき難しい響きもあり、やはりこのような魅力は同世代のピアノで魅力百倍。まぁ地味ですけどね〜 (*´-`)

2021年10月30日 (土)

中島みゆき 作詞/作曲『御機嫌如何』ピアノソロ:1894年ベーゼンドルファー社製ピアノ(ウィーン式アクション/85鍵)

中島みゆきの『御機嫌如何』を、いつもの1894年製アンティークピアノで弾きました。

『御機嫌如何』は、1987年10月にシングルLPで発売されました(B面は『シュガー』というアジな曲だったり)。そして翌1988年に発売されたアルバム《中島みゆき》に収録されており、1994〜1995年に郵政省「かもめ〜る」のCMソングに使われています。う〜む、一部分を切り取れば暑中見舞いのCMに使えるのは確かですが、実はこの曲、中島みゆき王道wの強がっているのに未練タラタラのオンナの唄なんですよね〜w

この曲、イントロがシャープ5つの嬰ト短調なとこからしれっとフラット4つの異名同音同主平行長調の変イ長調にシフトして歌が入ってくる、という実に魅力的な始まりだったりします。そもそもコレからしてネジくれている雰囲気満載で、題名の『御機嫌如何』にフクザツな意味が込められている暗示となっているのかなぁ、とかなんとか。

 もしも 離れ離れになっても 変わらないと
  あれほど誓った ことばが風に溶けてゆく
  なさけないものですね あなたを忘れました
  女は意外と 立ちなおれるものなのでしょう


あなたを忘れました>とわざわざ言葉にするってぇコトは、全っ然忘れてなんかいないってぇことですよね。それと同時に、特別だった存在やら感情やらが「日々の日常」を重ねることで少しずつ少しずつ脇に追いやられていつの間にか<風に溶けてゆく>というのもまた真実なのでしょうか、成り行きなのでしょうか。

 御機嫌如何ですか
  私は あいかわらずです


これって、まぁ便利というかまるで意味もないというか単なる慣用表現なのですが、だからこそ抽象的で読み手の想像力を掻き立てる詩的表現にふさわしいんでしょうね。それにしてもこの文脈で使いやがるwとはさすがやり手の中島みゆきで、読み手のアタマの中は否が応でも「あいかわらずど〜なのよ???」とならざるを得ないんですね〜。

 泣いてる日もあります 笑う日だってあります
  氷の女発の 手紙をしたためます
  あなたも 私を もう気づかわないでいいわ


来ました来ました。普通の日常を出してから<氷の女>というさすがのパワーワード。直後に<もう気づかわないでいいわ>と強がって見せるのも、さすがの二重三重のねじくれっぷり。う〜ん、これでこそ中島みゆきでありま〜すw

 そうよ日々の暮らしは 心とは別にゆく
  泣きすぎて 血を吐いて 喉でそれでも水を飲む


そうなんですよ〜。どれほど心(に限らずか)に痛手を受けても、喉は乾くしお腹は減るんですよ〜。このままいなくなってしまいたい、と何も喉に通らないハズなのにねぇ。これがまた自己嫌悪に拍車をかけてさらに落ち込むという経験、ワリと誰もがお持ちではないでしょうか。これもまた<あいかわらず>なんですけど、じょ〜だんじゃないっす (´・ω・`)

 御機嫌如何ですか
  私は あいかわらずです
  御機嫌如何ですか
  私を 覚えていますか


最後の一連ですが、この心の叫びはまことに強く痛々しいですね。<御機嫌如何ですか 私を 覚えていますか>というのが主人公の本音なのは明白ですが、これまたフクザツですね〜。「忘れないで」という気持ちと同時に「忘れてほしい」という気持ちも垣間見られますし、振り返って自分がどうなのかというのも無茶苦茶微妙〜なのではないでしょうか。そして安定のシメ。この<最後に>の意味もまた、これを最後に未練を断ち切る意思なのでしょうか、やっぱり最後は忘れられない涙なのでしょうか (´・_・`)

 氷の女発の 手紙をしたためます
  涙で 濡らした 切手を最後に貼ります




*1994年「かもめ〜る」CM

2021年10月26日 (火)

ピアノ工房ピアピット再訪

けっこうひさびさに元気で強力な ピアノ工房ピアピット の動画収録にお呼ばれしましてな。今回は得意のアップライトピアノでした (*´-`)

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実はピアピットのYouTubeチャンネルを一新してこちらに移転したアナウンスも兼ねてなのですが〜
*新しいピアピットのチェンネルです
 https://www.youtube.com/channel/UC82ycVr8NhMYbt7ry1dsgVw

あ〜変わらずのわちゃわちゃ感が愉しくて、こんな紹介動画を作ってみました。
どうぞよろしくです〜(^^)



夕映えがなにげに美しかったんですよ〜

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2021年10月24日 (日)

『沈黙は金・雄弁は銀 ACT.1』盛況御礼

昨日(10/23)のピアノコンサート、 沈黙は金・雄弁は銀 act.1 、盛況のうちに終演いたしました。皆さまありがとうございました!

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なんとあり得ないことに雲一つない快晴の一日、理由を考えてみてハタと思い当たったのは、渋谷駅のホーム拡張工事で山手線が止まっていたこと。そういえば、この情報を知ったときに「これで雨は降らないかなぁ」と思ったのでしたっけw

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人間稼業を続けているといろんなことにぶち当たりますが、今般の厄介な疫病だけでなく、疫病に惑わされて我を失ってしまいがちな世間には少なからぬ恐れを感じていることを白状させてください。みなさん、なんかコワくないですか?

あらゆる藝術の士は人の世を長閑にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。(夏目漱石『草枕』1907(M40)年)

はなはだ僭越ではございますが、この一端でも担えられたとしたら存外の欣びでございます (*´-`)

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2021年10月20日 (水)

Lee Conklin Reed Organ Museum の Estey 社のリードオルガン「Church Model」で、Sydney H. Gambrell(around 1900) 作曲『The King’s March』を

2年前の2019年10月中旬に Reed Organ Society gathering が行われた、ミシガン州の小さな村:ハノーヴァーにある Lee Conklin Reed Organ Museum の動画シリーズ(ちょうど2年前の今日10/20の午前中に一気に10本ちょい録りました(^^)v)継続ちぅ〜。ココには100台ものリードオルガンが展示されており(公開は日曜午後の4時間のみ;;;)、遠く遠くの日本からはるばる訪ねたよしみで(?)まとめて録画する時間を取らせてもらえたのでした (*´-`)

ウォルター・ヘンリー・ルイスの『休日の鍵盤愛好家のための曲集 〜あらゆる機会のために〜』(1914年)には小品が36曲おさめられておりますが、実は玉石混淆で弾き手の理解力が問われるのはココだけのハナシw。その中から第6番、Sydney H. Gambrell 作曲という表記の『The King’s March』を、有名な Estey 社で作られたリードオルガン「Church Model」で弾きました。このころは世界中に厄介な疫病がはびこるなんて夢にも思わずに、 渡邉 祐治 さんと北京&メキシコシティ経由で遊び倒してたんでしたっけw

Estey 社はいわば「リードオルガン界のスタインウェイ」的な存在でして、がっしりした躯体をバッチリ鳴らす楽器がとりわけモノ凄いです。この楽器もいかにも頑丈で周りの楽器よりガタイが一回り大きく、大迫力の鳴りを誇っています。とゆ〜ことは空気も大量に消費して足踏みペダルも重く、懸命に踏んでいるとワタクシの貧弱な身体ではマジで少し浮くんですよ〜w。それが証拠にこの動画では椅子が後ろに後ろにジリジリ下がっているのが観察できますので、どうぞお愉しみくださいませwww

作曲とされている Sydney H. Gambrell は1900年前後に作品番号100を超える楽譜を出版(!)しており、大変にウレた作曲家であったことがうかがえます。問題は人物についての資料が全く検索に引っかかってくれなかったところで、これが本名なのかペンネームなのかさえわからなかったりします。オリジナルは1901年にバーミンガムで出版された『Miniature Recireations, Six Pieces for the Pianoforte No.6, The King’s March』として出版されたピアノ曲で、A-B-A-C-A の A-B-A の部分が採用されています。

2021年10月15日 (金)

Lee Conklin Reed Organ Museum の Western Cottage Organ 社のリードオルガンで、Jean-Baptiste Jaillet(1819-1884) 作曲『Communion』を

2019年の Reed Organ Society gathering が行われた、ミシガン州の小さな村:ハノーヴァーにある Lee Conklin Reed Organ Museum には100台ものリードオルガンが展示されており(公開は日曜午後の4時間のみ;;;)遠く遠くの日本からはるばる訪ねたよしみで(?)まとめて録画する時間を取らせてもらえました。このころは世界中に厄介な疫病がはびこるなんて夢にも思わずに、 渡邉 祐治 さんと北京&メキシコシティ経由で遊び倒してたんでしたっけw

フレデリック・アーチャーの『アメリカンリードオルガン教本』(1889年)の第2巻には小品が70曲おさめられており、なかなか感じ良くリードオルガン用に編集されているように思えます。その中の第2番、Jaillet 作曲という表記の『Communion』を、Western Cottage Organ 社のオルガンで弾きました。Western Cottage Organ 社はイリノイ州Mendotaで1875年創業、1887年に同じイリノイ州のOttawaに工場を移し、1918年に惜しくも火災で失われたメーカーです。

作曲とされている Jaillet は19世紀半ばの作曲家ということ以外にほとんど情報がなかったのですが、なんとか Jean-Baptiste Jaillet(1819-1884) という資料に出会えました。この資料に作品として『Recueil d’Offertoires, d’Élévations Communions et Sorties pour les principales fêtes de l’année』があり、ひょっとするとこの『Communion』のオリジナルはこの曲集からなのかも知れませんね〜。YouTube 上には異なる編曲の演奏が1曲あり、コレがオリジナルだったら愉しいことだなぁと。

2021年10月13日 (水)

湯山昭『お菓子の世界』から第1曲「シュー・クリーム」と第2曲「バウムクーヘン」を、1894年ベーゼンドルファー社製ピアノ(ウィーン式アクション/85鍵)で

湯山昭(1932- )のピアノ小品集『お菓子の世界』(1974)から第1曲「シュー・クリーム」と第2曲「バウムクーヘン」を、いつもの1894年ベーゼンドルファー製ウィーンアクションのピアノで弾きました。

古今東西のさまざまな楽曲のスタイルを親しみやすく、というネタは誰もが一度は考えるとは思いますが、コレは真の実力の試金石となるほどに難しい仕事ではないでしょうか。その難しさをさらりとコナして150版を数える大ロングセラーの実力は半端なく、楽譜の<まえがき>にありますが、湯山昭氏の子どものためのピアノ曲集というより、大人も子どもも弾いて楽しめ聴いて楽しめるピアノ曲という、大変欲ばった考えで作曲しました。という意図は十二分に達成されているんですね〜。

第1曲「シュー・クリーム」も、第2曲「バウムクーヘン」も、子どもたちのピアノの発表会にはたいてい耳にする曲でした。2曲ともけっして難しくなく、古典派古典派した杓子定規な音の羅列(子どもたちにとってはチェルニーやソナチネアルバムなんてそんなモンでしょw)でなく「それっぽい」充実感も与えてくれる曲だったのでしょうか。まぁ「生徒がつまらなそうにしたらこの曲」とピアノの先生がたが決め打ちしていたフシもございますが、それも大アリで(・x・ゞ

新しすぎず古くもないところを狙うのは多岐にわたる方面へのバランス感覚がないと難しいことですが、この曲集は1974年(元は1973年の連載用作品だった由)当時にしてその任をみごとに果たしたのではないでしょうか。その控えめに新しくオシャレな世界をそもそもがやたらと複雑な響きを持つ1894年製ベーゼンドルファーで弾いてみたところ、まことに滋味深い世界が生まれたような気がします (`・ω・´)

2021年10月11日 (月)

Lee Conklin Reed Organ Museum の Crown リードオルガンで、Jan Waňaus(1837-1893) 作曲『Chœur de Pélerin』を

2年前の2019年10月中旬に Reed Organ Society gathering が行われた、ミシガン州の小さな村:ハノーヴァーにある Conklin Reed Organ & History Museum には100台ものリードオルガンが展示されており(公開は日曜午後の4時間のみ;;;)、遠く遠くの日本からはるばる訪ねたよしみで(?)まとめて録画する時間を取らせてもらえました。このころは世界中に厄介な疫病がはびこるなんて夢にも思わず、アエロメヒコの最安航空券で北京&メキシコシティ経由で遊び倒してたんでしたっけw

フレデリック・アーチャーの『アメリカンリードオルガン教本』(1889年)の第2巻には小品が70曲おさめられており、なかなか感じ良くリードオルガン用に編集されているように思えます。その中の第16番、J.Wanaus 作曲という表記の『Chœur de Pélerin』を、Crown Organ で弾きました。この Crown Organ は George Payne Bent が1880年ごろから精力的に作り始めたリードオルガンの一機種で、Lee Conklin Reed organ Museum では1908-1915年生産としています。

作曲とされている J.Wanaus は正しくは Jan Waňaus(1837-1893) なのですが、この方、チェコ語圏の人物の例に漏れず情報が極めて少なくオリジナルを探すのが厄介この上ないのでありま〜す。この曲の『Chœur de Pélerin』という標題はそもそも米国弁でなく仏蘭西弁であり、しかも仏蘭西弁では本来『巡礼の合唱』は複数形の『Chœur des Pèlerins』である(=合唱だから巡礼も複数人に決まっておるw)ところから、いかにも複雑な来歴でアーチャーの元に届いたのだろうなぁと・・・果たしてオリジナルの捜索は全く見当がつけられずでした。YouTube 上には1曲演奏がございますが、コレと同じアーチャーの『アメリカンリードオルガン教本』第2巻が出典でした。うぅむ残念っ (´・ω・`)

2021年10月 9日 (土)

デオダ・ド・セヴラック『休暇の日々から』第1集の組曲『お城で、そして公園で』から第1曲「おばあさまが撫でてくれる」を、1905年製プレイエル3bisピアノ(85鍵)で

今年2021年はデオダ・ド・セヴラック(1872-1921)の没後100年の節目の年。『休暇の日々から』第1集のメインとなる組曲『お城で、そして公園で』の第1曲「おばあさまが撫でてくれる」を、デオダ・ド・セヴラックが生きていた時代1905年製85鍵のプレイエル 3bis(トロワビス)型ヴィンテージピアノで弾きました。

デオダ・ド・セヴラックは南フランス出身の作曲家で、音楽の学習こそパリで行いましたが、都会風な雰囲気にイマイチなじめなかったのでしょうか、故郷の村にひっこんで教会でオルガンを弾いていたとされています。ドビュッシーに「土の薫りのする素敵な音楽」と評されたところにその傾向の一端が現れているのでしょうね。

デオダ・ド・セヴラックは作曲をダンディ、オルガンをギルマン、という当代一流の名手に師事しておりまして、どれもこれもなかなかどうして地味に複雑だったりします。その中で『休暇の日々から』第1集は、優しく素直なくつろぎがふんだんに聴こえてきますよ〜(・o・ゞ

2021年10月 6日 (水)

リハビリ怪始〜

某事態宣言の怪除にともない、ゆるゆると人間としてのwリハビリ怪始でござい🐌

そして我がお財布のリハビリwのためにも、みなさま方におかれましては 10月23日高円寺14時怪演な、 沈黙は金・雄弁は銀 act.1 にご来場賜りますように臥して、違った、伏してお願い申し上げ候!🙇🏻

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ウチから徒歩2分の二郎インスパイア系にて、野菜ちょいマシニンニクアブラの二辛。リハビリと言いつついつも通りなのはココだけのハナシ🤭

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2021年10月 3日 (日)

Chicago Cottage Organ 社1893年製リードオルガンと1894年ベーゼンドルファー製ウィーンアクションのピアノで、Charles Mayer(1799-1862) 作曲『Jugendblüten/うるはしき青春時代, op.121』から第3曲「酒場の唄」

Adobe Premiere Pro 導入の第1号、2019年12月に録ってアップ用に仕上げたのに忘れていたwリードオルガン動画です。色合いがイマイチだったのでついでにサクッと怪良〜♪

シカゴ・コテージ・オルガン社が1893年ごろに作った大型棚つきリードオルガンで、フレデリック・アーチャーの『アメリカンリードオルガン教本』(1889年)の第2巻から、第56番、C.Mayer作曲という表記の『Festlied』を弾きました。この第2巻には小品が70曲おさめられており、なかなか感じ良くリードオルガン用に編集されているんですよ〜。

さてこの手の曲集には必ず編曲の手が加えられておりまして、オリジナルを探し当てるのはな〜かなか根性(と偶然w)が必要です。作曲家はCharles Mayer(1799-1862) で合っていましたが、果たして絶妙に曲名が変えられており、原曲は24曲からなるピアノ小品集『Jugendblüten, op.121』から第3曲「Trinklied」でした。

この小品集の名称『Jugendblüten』は出版譜の英訳ではナンのヒネりもなく『Album for the Young』とされていましたが、ちょっと待てよと。それならシューマンの「Jugendalbum/子供のためのアルバム」と同じなワケで、いくら150年前の独逸であっても「Trinklied」という「酒場で歌われる歌」が子供のための曲集に入っているのはいかがなモンかw・・・てなワケでリサーチ怪始。Blüteの語感を識者に問うと「結実する前、花盛り」とのこと。こりゃ〜絶っ対に「the Young」でも「子ども」でもないなと。しかるに拙訳は『Jugendblüten/うるはしき青春時代, op.121』から第3曲「酒場の唄」とでも致しましょうぞ。



この手の大型棚つきリードオルガンは100年ちょい昔の北米にはごくごく普通にあった楽器です。見た目はパイプオルガンに匹敵するくらいに派手ですが、実は普通の箱型のリードオルガンの上に豪華な装飾棚(しかも意外と軽いw)を載せているだけなので、構造や機能自体は普通のリードオルガンと一緒と考えて差し支えないのでした。見た目で身構える必要は全〜然ないんですよ〜(・o・ゞ

・リードオルガン修復:渡邉祐治
https://pianoreedorgan.jimdofree.com/

原曲のピアノ曲も弾きました。いつもの1894年ベーゼンドルファー製ウィーンアクションのピアノです。

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