フォト

カテゴリー

カテゴリー「音楽>作曲家>McDowell」の1件の記事

2015年12月28日 (月)

マクダウエル/『森のスケッチ』から第1曲「野ばらに寄す」

白金台のチェコ製ピアノ「ペトロフ」専門店のピアノプレップによる、きわめて普通な方向を突き詰めた精密調整で仕上げられた、ごく普通のペトロフ製173cmグランドピアノで弾いた、亜米利加の作曲家:マクダウエル/MacDowell (1860-1908) による小品集『森のスケッチ』から、第1曲「野ばらに寄す」です。

生楽器というシロモノは、周囲の環境の変化に応じて常に動き続けています。そのいわば動的バランスの妙は、実は工場出荷の時点では半製品ですらないとさえ言える、なかなかシビアな世界だったりします。ですから、マトモな生楽器とマトモな販売店、そして可能ならばマトモな温湿度管理は三位一体、そこに関わる人々による丁寧な作業と愛情が不可欠で、絶対的に時間が必要とされる世界です

このような楽器という実にファジーな「生き物」を昨今のせわしない世の中で扱うにあたって、常に「現代的な抜け目ない効率」とのせめぎ合いで販売がなされる、というのは当たり前のことです。その抜け目ない世界の中で安易に安売りに走ることなく敢然と丁寧に精密調整を行い続ける販売店はなかなかありませんが、その矜持に最大限の敬意を払いたく思います。
そして同時に、エンドユーザーに対しても、安いのにはちゃ〜んと理由があり、高い値引率にもちゃ〜んと理由がある、と声を大にして伝えたいです。「努力して安くする」のではなく「努力しないから安くできる」のであります。「安くて良いもの」なんぞ、この世の中に存在するはずがございません。
・・・高けりゃナンでもイイわけでもございませんが。めんどくせ〜(^o^;


大恐慌以来(って大げさと思うなかれ)もはや「音楽」や「楽器」ひいては「芸術」に対していくらでも手間ひまをかけられる時代ではなくなってしまい、昨今その傾向が悲劇的にまで加速してしまいましたので、残念ながら丁寧な取り組みが馬鹿を見ることが多くなってしまいました。しかし、そもそも楽器とは昔の人たちが想像を絶するほどの経験をつぎ込んで改良に改良を重ねてさらに時間による厳しい淘汰に耐えて生き残ってきた結果なのですから時代が変わってもその扱いが変わるはずはなく、その手間ひまや時間を尊重せずして素敵な結果は絶っ対に得られません。

この万事忙しく抜け目なくなってしまった現代、少なくとも自分の音楽の周りには丁寧さを第一にできるようなゆったりした時間が流れていて欲しいなぁ・・・と願いつつ、昔ながらの「木の響き」をお楽しみください。

その他のカテゴリー

イベント・演奏会 グルメ・クッキング ファッション・アクセサリ レッスン 写真>Instagram 写真>昔のレンズ/カメラ 学問・資格 文化・芸術 旅行>アメリカ 旅行>ヨーロッパ 旅行>中国 旅行>台湾 旅行>韓国 旅行>香港 旅行・地域 日記・コラム・つぶやき 書籍・雑誌 鉄道 音楽 音楽>Soundcloud 音楽>YouTube 音楽>アンドレ・ギャニオン 音楽>クリストフォリピアノ 音楽>ピアノなど鍵盤楽器の歴史 音楽>メーカー>BECHSTEIN 音楽>メーカー>Blüthner 音楽>メーカー>Broadwood 音楽>メーカー>Bösendorfer 音楽>メーカー>DIAPASON 音楽>メーカー>FAZIOLI 音楽>メーカー>Grotrian 音楽>メーカー>Gröber 音楽>メーカー>HORUGEL 音楽>メーカー>NISHIKAWA 音楽>メーカー>PETROF 音楽>メーカー>Pleyel 音楽>メーカー>Steinway 音楽>メーカー>Streicher 音楽>メーカー>YAMAHA 音楽>中島みゆき 音楽>作曲家>Alberti 音楽>作曲家>Alkan 音楽>作曲家>Bach 音楽>作曲家>Beethoven 音楽>作曲家>Boëllmann 音楽>作曲家>Brahms 音楽>作曲家>Burgmüller 音楽>作曲家>Buxtehude 音楽>作曲家>Cabezón 音楽>作曲家>Cage(1912-1992) 音楽>作曲家>Chopin 音楽>作曲家>Clark 音楽>作曲家>Couperin 音楽>作曲家>Czerny 音楽>作曲家>Debussy 音楽>作曲家>Dubery(1948- ) 音楽>作曲家>Dvořák 音楽>作曲家>Faurè 音楽>作曲家>Fibich 音楽>作曲家>Field 音楽>作曲家>Fischer 音楽>作曲家>Franck 音楽>作曲家>Frescobaldi 音楽>作曲家>Froberger 音楽>作曲家>Galuppi 音楽>作曲家>Giustini 音楽>作曲家>Granados 音楽>作曲家>Grieg 音楽>作曲家>Haydn 音楽>作曲家>Händel 音楽>作曲家>Janáček 音楽>作曲家>Lefébure-Wély 音楽>作曲家>Liszt 音楽>作曲家>Marcello 音楽>作曲家>McDowell 音楽>作曲家>Mendelssohn 音楽>作曲家>Merikanto 音楽>作曲家>Moir 音楽>作曲家>Mompou 音楽>作曲家>Monti 音楽>作曲家>Mozart 音楽>作曲家>Pachelbel 音楽>作曲家>Ponce 音楽>作曲家>Royer 音楽>作曲家>Rubinstein 音楽>作曲家>Satie 音楽>作曲家>Scarlatti 音楽>作曲家>Schubert 音楽>作曲家>Schumann 音楽>作曲家>Scriabin 音楽>作曲家>Sibelius 音楽>作曲家>Suk 音楽>作曲家>Séverac 音楽>作曲家>Wagner 音楽>作曲家>三島元樹 音楽>作曲家>中国人作曲家 音楽>作曲家>吉松隆 音楽>作曲家>大中寅二 音楽>作曲家>鷲見五郎 音楽>楽器>アップライトピアノ 音楽>楽器>クラヴィコード 音楽>楽器>スクエアピアノ 音楽>楽器>チェンバロ 音楽>楽器>フォルテピアノ 音楽>楽器>リードオルガン 音楽>楽器>鍵盤ハーモニカ 音楽>楽譜作成(lilypond) 音楽>蓄音器 音楽>高橋靖志ハープシコード&クラヴィコード 音楽に思うこと

2019年7月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

最近のコメント

無料ブログはココログ