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2015年4月17日 (金)

パンタレオン(演奏会用大型ダルシマー)のイメージをフォルテピアノ演奏に活かす!

前項では、ピアノ発明への起爆剤として極めて重要な存在としてパンタレオン・ヘーベンシュトライト(c.1668-1750)の演奏会用大型ダルシマーについて述べましたが、ダルシマー演奏の「ダンパーがなく響きっぱなし」という感覚を鍵盤楽器演奏に一体全体どのように使うのか?? 「ペダルは濁らないように細かく踏み替えるべし!!」とさんざん刷り込まれている現代人にとっては、極めつけの大難題でありましょう。

まずは論より証拠、この動画をご覧ください。
これは、2014年11月20日に行った「古典鍵盤楽器徒然草 壱 〜手動ダンパー装置の可能性〜」のライヴ録画です。ハイドンのソナタ Hob.XVI/20(1771年)第2楽章、ルイ・デュルケン(一時期シュタイン製と見做されていた)1790年モデルのピアノでダンパー全開放&バックチェック取り外しで弾いています。ダルシマーの録画はYouTubeに数多くアップされていますので、是非とも比較してみてくださいませ。



・・・いかがでしょう?(・o・ゞ
現代ピアノ人の一般的感性からすると右ペダル踏みっぱなしでは音楽になる<はずがない>でしょうが、18­世紀のピアノには手動ダンパー装置のものが全く珍しくなかった、という史実は現代人の感覚とは無関係に厳然と存在します。このような手動式ダンパー操作のピアノでは、ダンパーを「下げっぱなし=現代ピアノの右ペダルを踏まない状態!」にするか「上げっぱなし=現代ピアノの右ペダルを踏みっぱなしにする状態!」にするか、の奏法以外は原理的に不可能です。

ここで想像していただきたいのは・・・ヨーロッパの教会では残響4〜5秒なんて当たり前(もちろん短いところもありますが)であることです。音楽家に限らず、皆がそういうところに毎週日曜に礼拝に行ってオルガンが「響き倒す」状況を体感している人種の音楽がいわゆる<クラシック音楽>ではありますが、現代はもはや日本人も西洋人と同じような音環境を体感することは不可能ではなくなりました。残響が長い教会で大オルガンが響き倒している状況、これは規模こそ異なるとは言え、ダンパーを備えていないダルシマーのみならずリュートやハープなどの演奏とも相通ずる感覚である、と気づいていただきたいと思います。また同時に、昔は鍵盤楽器、リュートやビウエラ、そしてハープが同じ括りで語られていたことをも思い返していただきたく願います。

補)昨今、自分の観察では「音が響く」という現象を「大きな音がする」という理解をされてしまうことが多い気がしてならないのですが、そんなに単純な理解では全く追いつかないことも同時に強調したいところでありま〜す。

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